UFC 198: 記憶に残る激闘の夜、ブラジルから世界へ
2016年5月14日、
ブラジルの
クリチバのアレナ・ダ・バイシャーダは、熱狂的なファンの熱気に包まれていました。
UFC 198: Werdum vs. Miocicの開催日です。この大会は、単なる
総合格闘技イベントではなく、
ブラジル格闘技史に新たな1ページを刻む、記憶に残る夜となりました。
ヘビー級王座をかけた死闘と、新たなチャンピオンの誕生
メインイベントは、
ファブリシオ・ヴェウドゥムと
スティーペ・ミオシッチによるUFC世界ヘビー級タイトルマッチ。両雄の激突は、世界中の格闘技ファンを釘付けにしました。結果は、ミオシッチの衝撃的な1ラウンドKO勝利。右フック一閃、ヴェウドゥムはマットに崩れ落ち、新しいチャンピオンが誕生しました。この勝利は、ミオシッチのキャリアにおける大きな転換点となり、後の活躍へと繋がる重要な一歩となりました。
クリス・サイボーグ、UFCデビュー戦を飾る
Invicta FC世界フェザー級王者として名を馳せていた
クリスチャン・サイボーグが、この大会でUFCデビューを果たしました。レスリー・スミスとの対戦は、サイボーグの圧倒的な強さを示すものとなりました。1ラウンドわずか1分21秒でのTKO勝利。デビュー戦を華々しく飾ったサイボーグは、その後もUFC女子フェザー級を席巻する存在となりました。
会場記録を塗り替えた熱狂の渦
UFC 198は、45,207人の観客を動員。これはアレナ・ダ・バイシャーダの会場記録を塗り替える、驚異的な数字でした。
ブラジルにおける格闘技の人気を改めて示す結果となり、大会全体の盛り上がりをさらに加速させました。会場全体が一体となり、熱狂的な応援が試合をさらに白熱させました。
その他の注目カードと熱戦の数々
メインイベント以外にも、多くの注目カードが組まれていました。
モイカーノvsツフゴフ戦:接戦の末、モイカーノが判定勝ち。
モラエスvsシャーガス戦:ドローという結果に終わったものの、両選手の技術の高さが光る試合でした。
ノゲイラvsカミンズ戦:ノゲイラの圧倒的な強さで、1ラウンドTKO勝ち。
リネカーvsフォント戦:リネカーが判定勝ち。
トリナウドvsメデイロス戦:トリナウドの圧勝。この試合はファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれ、両選手は賞金を得ました。
サントスvsマーコート戦:サントスのKO勝ち。
マイアvsブラウン戦:マイアのサブミッション勝ち。
バーバリーナvsアウヴェス戦:バーバリーナが判定勝ち。
ショーグンvsアンダーソン戦:ショーグンが判定勝ち。
ジャカレイvsベウフォート戦:ジャカレイのTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトに選ばれ、賞金を得ました。
これらの試合以外にも、数々の熱戦が繰り広げられ、会場全体が興奮と感動に包まれました。
大会を彩った受賞と、惜しまれた変更
ミオシッチとジャカレイはパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞し、トリナウドとメデイロスはファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞、それぞれ5万ドルのボーナスを獲得しました。一方で、負傷などによるカード変更もあったことは残念でした。
アンデウソン・シウバの欠場など、様々な事情が絡み合った複雑な事情も垣間見えました。
UFC 198は、ミオシッチという新たなスターの誕生、サイボーグのUFCデビュー、そして
ブラジル格闘技史に残る観客動員数など、多くの話題を提供した大会でした。この大会は、多くのファンの記憶に、熱狂と感動と共に刻み込まれたことでしょう。