UFC 57

UFC 57: Liddell vs. Couture 3 大会詳報

2006年2月4日、ネバダ州ラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベント・センターにて開催されたUFC 57は、総合格闘技史に刻まれた象徴的な大会となりました。その理由は、メインイベントに他なりません。

メインイベント：リデルvsクートゥア、三度目の激突

UFC 43、UFC 52に続く三度目の対決として、チャック・リデルとランディ・クートゥアのUFC世界ライトヘビー級タイトルマッチが組まれました。二人の因縁は、2005年のリアリティ番組『The Ultimate Fighter』シーズン1で、それぞれがヘッドコーチを務めたことにまで遡ります。この番組での対立が、彼らのライバル関係をさらに激化させました。

満員の観客、そして世界中から注目の集まる中、王者リデルは挑戦者クートゥアに対し、圧巻のKO勝利を収めました。2ラウンド1分28秒、強烈な右フック一撃でクートゥアをマットに沈めたのです。この勝利により、リデルは二度目の王座防衛に成功しました。一方、敗北したクートゥアは、この試合を最後に現役引退を宣言。長きにわたる格闘技人生に幕を閉じました。

大会記録

UFC 57は、興行面でも大きな成功を収めました。PPV（ペイ・パー・ビュー）の売り上げは40万件、入場料収入は330万ドルに達し、いずれも当時のUFC最高記録を更新しました。この数字は、リデルとクートゥアの対戦への高い人気と、UFCというブランドの成長を象徴するものです。

その他の注目カード

メインイベント以外にも、多くの注目カードが組まれました。ライトヘビー級では、キース・ジャーディンがマイク・ホワイトヘッドを判定で下し、ヘビー級ではジェフ・モンソンがブランドン・リー・ヒンクルに一本勝ちを収めるなど、多くの白熱した試合が繰り広げられました。これらの試合も、UFC 57を盛り上げるのに大きく貢献しました。

大会結果概要

以下に、UFC 57の試合結果概要を示します。

プレリミナリィカード

第1試合：キース・ジャーディン ○ vs × マイク・ホワイトヘッド (判定3-0)
第2試合：ジェフ・モンソン ○ vs × ブランドン・リー・ヒンクル (1R 4:35 ノースサウスチョーク)
第3試合：ポール・ブエンテロ ○ vs × ギルバート・アルダナ (2R 2:27 TKO)
第4試合：アレッシオ・サカラ ○ vs × エルヴィス・シノシック (判定3-0)

メインカード

第5試合：ジョー・リッグス ○ vs × ニック・ディアス (判定3-0)
第6試合：レナート・ババル ○ vs × マイク・ヴァン・アースデイル (1R 2:21 チョークスリーパー)
第7試合：マーシオ・クルーズ ○ vs × フランク・ミア (1R 4:10 TKO)
第8試合：ブランドン・ヴェラ ○ vs × ジャスティン・エイラーズ (1R 1:25 KO)
* 第9試合：チャック・リデル ○ vs × ランディ・クートゥア (2R 1:28 KO) ※リデルが王座防衛に成功

UFC 57は、リデルとクートゥアの激闘、そして記録的な興行収入によって、UFCの歴史に大きな足跡を残しました。この大会は、多くのファンにとって忘れられない、伝説的なイベントとして記憶されているでしょう。

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