UFC 72

UFC 72: Victory - 北アイルランド初上陸！激闘の夜

2007年6月16日、北アイルランド・ベルファストのオデッセイ・アリーナは、熱狂的な格闘技ファンの声援で沸き返った。この夜、UFCが初めて北アイルランドに上陸し、歴史的な大会UFC 72: Victoryが開催されたのだ。

メインイベント：夢破れた挑戦者、王座への道は続く

大会のメインイベントは、世界ミドル級王座挑戦者決定戦。当初はマルティン・カンプマン選手が出場予定だったが、負傷により欠場。代役として出場が決まった岡見勇信選手は、元王者リッチ・フランクリン選手と激突した。

両雄の死闘は、フルラウンドに渡り繰り広げられた。岡見選手も果敢に攻め込む場面もあったが、僅差の判定でフランクリン選手が勝利。フランクリン選手は、アンデウソン・シウバ選手への挑戦権を獲得した。岡見選手の健闘むなしく、王座への道は閉ざされたが、その強さは世界に知らしめられたと言えるだろう。

また、ジェイク・オブライエン選手対トム・マーフィー選手の試合は、オブライエン選手の負傷と代替選手の不在により中止となった。

新星登場と衝撃の結末

キャリア5戦全勝のスティーブン・リンチ選手が、この大会でUFCデビューを果たした。しかし、結果はダスティン・ヘイズレット選手にスピニングチョークで一本負け。デビュー戦の洗礼を受けた。

一方、ヘビー級ではエディ・サンチェス選手がコリン・ロビンソン選手をわずか32秒でTKO勝利。右フックからの猛攻でレフェリーストップとなった。ウェルター級では、マーカス・デイヴィス選手がジェイソン・タン選手を右ストレートでKO。1ラウンド1分15秒という圧巻の勝利だった。

メインカードでは、エド・ハーマン選手がスコット・スミス選手にチョークスリーパーで勝利。タイソン・グリフィン選手とクレイ・グイダ選手は、激しい打ち合いを展開し、判定でグリフィン選手が勝利を手にした。ジェイソン・マクドナルド選手もローリー・シンガー選手をTKOで下した。ライトヘビー級では、フォレスト・グリフィン選手がヘクター・ラミレス選手に判定勝ちを収めた。

大会を彩る受賞者たち

大会では、以下のように各賞が発表された。

ファイト・オブ・ザ・ナイト: タイソン・グリフィン vs. クレイ・グイダ
ノックアウト・オブ・ザ・ナイト: マーカス・デイヴィス
* サブミッション・オブ・ザ・ナイト: エド・ハーマン

受賞選手には、それぞれ40,000ドルのボーナスが贈られた。

まとめ

UFC 72: Victoryは、岡見勇信選手の惜敗、新星リンチ選手のデビュー、そして数々の劇的な試合展開など、記憶に残る大会となった。UFCが北アイルランドに初上陸した歴史的な大会として、総合格闘技史に刻まれたと言えるだろう。この大会を機に、北アイルランドでのMMA人気はさらに高まったことは間違いない。今後のUFC大会にも期待が高まる。

もう一度検索