UFC 78

UFC 78: Validation 大会レビュー

2007年11月17日、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターにて、世界的な総合格闘技団体UFCの大会、UFC 78: Validationが開催されました。今大会は、日本のトップファイターのUFC初参戦や、注目の対戦カード、そしていくつかの波乱を含む、記憶に残る大会となりました。

日本の期待を背負って

今大会最大の注目点は、日本のPRIDEからUFCに初参戦した郷野聡寛選手と長南亮選手の活躍でした。郷野選手はキャリア9戦全勝のタムダン・マクローリー選手と対戦。見事な腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収め、UFCデビュー戦を白星で飾ると共に、サブミッション・オブ・ザ・ナイトを受賞する快挙を成し遂げました。一方、長南選手はカロ・パリジャン選手との対戦で惜しくも判定負けを喫しましたが、UFCの舞台でその実力を示しました。両選手のUFC参戦は、日本格闘技界にとって大きな一歩となりました。

メインイベント：無敗対決

メインイベントは、当時無敗を誇るマイケル・ビスピン選手とラシャド・エヴァンス選手の対戦でした。両選手はこれまで一度も敗れたことのない強豪であり、この試合の勝者は無敗記録を更新することになります。激しい打撃戦の末、エヴァンス選手が判定勝ちを収め、無敗記録を更新。ビスピン選手の14連勝はここでストップすることとなりました。この試合は、両選手の強さを改めて印象づける、白熱した攻防が繰り広げられました。

予想外の展開と変更

大会を前に、いくつかの変更がありました。ヘクター・ロンバード選手はビザの発給問題により出場できず、また、デビッド・テレルの負傷により、ジョー・ドークセン選手が代役として出場しました。このような予期せぬ事態も、大会を盛り上げる要素の一つとなったと言えるでしょう。また、キャリア18戦全勝のジェイソン・ラインハート選手もUFCにデビューを果たしましたが、ジョー・ローゾン選手に敗れ、無敗記録は途絶えました。

その他の注目試合

今大会では、郷野選手と長南選手以外にも、多くの注目カードが組まれました。フランク・エドガー選手とスペンサー・フィッシャー選手の試合では、エドガー選手が判定勝ち。エド・ハーマン選手はジョー・ドークセン選手にKO勝ちを収め、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを獲得しました。チアゴ・アウベス選手とクリス・ライトル選手の試合はファイト・オブ・ザ・ナイトに輝き、激しい打撃戦で会場を沸かせました。

結果と賞

以下に、各試合の結果と受賞者を示します。

プレリミナリィカード

第1試合：郷野聡寛 ○ vs × タムダン・マクローリー (2R 3:19 腕ひしぎ十字固め) - サブミッション・オブ・ザ・ナイト
第2試合：マーカス・アウレリオ ○ vs × ルーク・コーディロ (1R 4:29 TKO)
第3試合：ジョー・ローゾン ○ vs × ジェイソン・ラインハート (1R 1:14 チョークスリーパー)
第4試合：チアゴ・アウベス ○ vs × クリス・ライトル (2R終了時 TKO) - ファイト・オブ・ザ・ナイト

メインカード

第5試合：フランク・エドガー ○ vs × スペンサー・フィッシャー (判定3-0)
第6試合：エド・ハーマン ○ vs × ジョー・ドークセン (3R 0:39 KO) - ノックアウト・オブ・ザ・ナイト
第7試合：カロ・パリジャン ○ vs × 長南亮 (判定3-0)
第8試合：チアゴ・シウバ ○ vs × ヒューストン・アレクサンダー (1R 3:25 TKO)
* 第9試合：ラシャド・エヴァンス ○ vs × マイケル・ビスピン (判定2-1)


各賞受賞者には、55,000ドルのボーナスが授与されました。UFC 78は、新たなスターの誕生や、予想外の展開など、多くの話題を提供した大会となりました。

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