UNDERWORLD (VAMPSのアルバム)

VAMPSの4枚目のアルバム『UNDERWORLD』は、2017年4月26日にVirgin Musicからリリースされました。前作『BLOODSUCKERS』から約2年半ぶりのアルバムであり、VAMPSにとって新たな挑戦が込められた作品です。

制作背景

前作リリース後、VAMPSは国内外で精力的にライブ活動を展開。アメリカや中南米ツアー、香港での単独公演、さらには自身主催のロックフェス「VAMPARK FEST」を開催するなど、グローバルな活動を視野に入れていました。そして、2016年にはアメリカの大手マネジメント会社10th Street Entertainmentと契約。海外での音源制作とライブ活動を本格化させるため、新たな制作体制を整えました。

音楽性とレコーディング

『UNDERWORLD』のレコーディングは、ラスベガスを中心に行われました。海外の音楽プロデューサーやエンジニアを招聘し、ハワード・ベンソンやケイン・チャーコといった大物プロデューサーが参加。グラミーエンジニアのクリス・ロード・アルジも迎え、サウンド面でも新たな試みがなされました。

HYDEは、海外プロデューサーとの制作について「具体的なアイディアが出てくる」「自然と作ることができた」と語り、K.A.Zは「VAMPSの音楽にテイストを落とし込んでもらえた」と述べています。その結果、楽曲はコードをループさせるシンプルな構成となり、強いフレーズが印象的な、耳に残るサウンドに仕上がりました。

音楽性は、これまでのVAMPSの多様なジャンルを内包したスタイルから一転、デジタル色とラウドな部分に絞り込まれ、オルタナティヴ・メタルに寄った作品となりました。HYDEは「VAMPSらしいと感じられるようなひとつの表情を意識した」と語っています。

楽曲について

アルバムには、シングル「INSIDE OF ME feat. Chris Motionless of Motionless In White」「RISE OR DIE feat. Richard Z.Kruspe of Emigrate / Rammstein」「CALLING」を含む全11曲が収録されています。「INSIDE OF ME」にはMotionless In WhiteのChris Motionless、「RISE OR DIE」にはRammsteinのRichard Z. Kruspeが参加し、楽曲に彩りを添えています。

さらに、「BREAK FREE」にはMAN WITH A MISSIONのKamikaze Boyがベースで、「SIN IN JUSTICE」にはフィンランドのApocalypticaが参加するなど、豪華ゲストを迎えた楽曲も収録されています。

アルバムタイトル曲である「UNDERWORLD」は、作品の世界観を象徴するヘヴィでデジタルなロックナンバー。ゲーム『CODE VEIN』のオープニングムービーにも使用されました。

アートワークとリリース形態

アルバムタイトルは、HYDEが考えるVAMPSの世界観を示すワードとして名付けられました。ジャケットは、ロッキン・ジェリー・ビーンが手掛けた、アンダーワールドに繋がる扉が描かれたデザインとなっています。

リリース形態は、初回限定盤A（SHM-CD＋BD）、初回限定盤B（SHM-CD＋DVD）、初回限定BOX盤（SHM-CD＋BD＋DVD＋GOODS）、通常盤（SHM-CD）の4形態。初回限定盤には、ライブ映像やミュージックビデオなどが収録されたBlu-ray/DVDが付属しています。

活動休止とその後

アルバムリリース後、VAMPSは国内外でライブ活動を展開しましたが、2017年1[[2月1日]]に活動を一時休止。HYDEはソロ活動を再開し、K.A.ZはOBLIVION DUSTとしての活動を本格化させました。

『UNDERWORLD』は、VAMPSが発表した最後のスタジオアルバムとなっていますが、VAMPSの音楽性の新たな可能性を示唆する作品として、その存在は色褪せることはありません。

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