UNSER

UVERworld 10thアルバム『UNSER』徹底解説

2019年12月4日にリリースされたUVERworldの10枚目のオリジナルアルバム『UNSER』。前作『TYCOON』から約2年4ヶ月ぶりとなる本作は、バンドにとって新たな挑戦と深化を遂げた作品として位置づけられます。

タイトルに込められた意味

アルバムタイトル『UNSER』は、TAKUYA∞曰く、ドイツ語の「UNSER（＝俺たちの）」と英語の「ANSWER（＝答え）」を組み合わせた造語で、「俺たちの答え」という意味が込められています。これは、UVERworldがこれまで培ってきた音楽性やメッセージ、そして未来への展望を示すものと言えるでしょう。

制作の舞台裏

本作では、「ALL ALONE」や「EDENへ」など、音源ではライブでの盛り上がりを意識した楽曲が多数収録されています。TAKUYA∞は、妥協を許さない姿勢で制作に臨み、納期を2週間延長。また、新たな試みとして、ロサンゼルスのエンジニアとの共同制作を行うため、メンバーが3回もロスに赴くなど、徹底したこだわりが見られます。

信人はROCKIN'ON JAPANのインタビューで、「ここまでちゃんとハンドメイドで落とし込めている日本のバンドはなかなか居ない」と語り、彰は「自分の気持ちが追いつくのがちょっと遅れていて必死でついていくのが大変だった。壁を乗り越えられたアルバム」と語るなど、メンバーにとっても大きな挑戦となった作品であることが伺えます。

収録楽曲について

アルバムには、シングルとしてリリースされた「Touch off」「ODD FUTURE」「EDENへ」「GOOD and EVIL」「ROB THE FRONTIER」を含む全16曲が収録されています。リード曲である「Making it Drive」は、ミュージックビデオも話題となりました。

各楽曲には、UVERworldならではのメッセージや音楽性が凝縮されており、聴く者の心を揺さぶります。TAKUYA∞のヒューマンビートボックスが披露されている「境界」や、ライブで頻繁に演奏される「stay on」など、聴きどころ満載です。

Making it Drive: ミュージックビデオが複数公開されたリード曲。Chris Wallace・Drew Ryan Scottとの共同制作。
AFTER LIFE: Love music、ミュージックステーションで披露された楽曲。
Touch off: アニメ『約束のネバーランド』OPテーマ。
境界: TAKUYA∞がヒューマンビートボックスを披露。
stay on: ライブで頻繁に演奏される人気曲。
First Sight:アルバムの中で最後に完成した楽曲。彰のギターソロが印象的。
ODD FUTURE: アニメ『僕のヒーローアカデミア』OPテーマ。
無意味になる夜: ミュージックビデオが公開。
EDENへ: ドラマ『インベスターZ』OPテーマ。
ConneQt: シングル『Touch off』カップリング曲。
OXYMORON: Erik Ron・Drew Ryan Scottとの共同制作。MVも制作された。
One Last Time: Ryosuke "Dr.R" Sakai・Drew Ryan Scottとの共同制作。
ROB THE FRONTIER: アニメ『七つの大罪』OPテーマ。
GOOD and EVIL: 映画『ヴェノム』日本語吹き替え版主題歌。
* UNSER: ライブのオープニングSEとして使用。

チャート成績と評価

アルバムは、オリコンランキングのアルバム部門で初の週間1位を獲得。しかし、CD以外の音楽配信の普及により、初動はデビューアルバムに次いで低い結果となりました。それでも、作品としての完成度の高さは高く評価されており、UVERworldの新たな代表作として多くのファンに愛されています。

初回生産限定盤について

初回生産限定盤には、2019年6月6日の沖縄公演を収録したBlu-rayまたはDVD、そして写真集が付属。ファンにとっては見逃せない豪華な内容となっています。

『UNSER』は、UVERworldの音楽的な進化と挑戦が詰まった、まさに「俺たちの答え」を提示する作品です。ぜひ、その奥深い世界観に浸ってみてください。

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