UPQ

株式会社UPQの概要と歴史

株式会社UPQ（アップ・キュー）は、独自のアイデアを反映した家電製品を企画・販売していた日本のベンチャー企業です。2015年に設立され、コンセプトは「生活にアクセントと遊び心を」。この方針の下、見た目や機能性にこだわった製品を開発し、大手メーカーとは異なる「嗜好品」として位置づけられる商品群を扱っていました。

UPQは、主に自社で商品企画や販売、カスタマーサポートを行っていましたが、製造工程に関しては、設立当初から2019年1月時点までは、Cerevoの支援を受け、中国を含む受託製造企業に製造を託していました。その後の2019年以降は、製造管理や品質管理をCerevoに委託する形に移行しました。UPQの社員数は正確には公開されていないものの、設立時には中澤優子CEOを含む少数のスタッフでスタートし、その後インターンを含めたスタッフが増加する形で運営を行っていました。

UPQが初めてリリースした製品群は注目を集め、わずか2ヶ月の準備期間で17種類、24製品を発表。この動きは、消費者の関心を引くきっかけとなりました。特に多様な製品展開から、ユーザーが選べる楽しみや新しい製品体験を提供していました。

沿革と製品

UPQは、以下のような主要な出来事や製品を展開しました。
2015年7月: 株式会社UPQが設立
2015年8月: 初期シーズンの24製品を発表
2016年2月: 2ndシーズン製品を発表
2017年8月: VR用大型チェアの開発が評価され、業界内での位置を確立
2019年1月: 卓上フードスモーカーをクラウドファンディングで発表し、そのプロジェクトは惜しくも目標金額に達しませんでした。
2020年11月: Cerevoとの合併を発表し、2021年1月に正式に消滅

UPQの製品は家電が中心でしたが、電動バイクやバッグなどの非家電製品もラインアップに加わり、特に人気を誇る製品がUPQ BagやUPQ BIKEでした。また、ウェアラブルカメラやスマート電球なども展開し、テクノロジーと生活の融合を目指しました。

製品の品質と不祥事

一方で、UPQは「お騒がせ常連企業」としても名を馳せることになりました。特に、初のスマートフォン「UPQ Phone A01」には、技術基準適合認定の誤表示やCPUクロックの誤記、さらにはバッテリーの発火などのトラブルが続出しました。

特に、バッテリー発火問題は深刻で、複数のユーザーからの報告があり、消費者庁も関与することに。UPQは初めは発表を控えましたが、最終的には自主回収を行うことになりました。多数の事故が報告された後も、回収率は伸び悩み、ブランドイメージに影を落とす結果となりました。

結論

株式会社UPQは、斬新な製品で注目を集める一方で、良好な品質管理に対する課題が露見した企業でした。最終的には、Cerevoに吸収合併され、その名を消すこととなりましたが、その製品や設計理念は現代の家電市場においても記憶されています。独自の視点で展開した製品群は、ユーザーに新しい視野を提供するものであり、その影響は残ることでしょう。

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