USD Coin

USDコイン（USDC）とは

USDコイン（USDC）は、米ドルにペッグされたステーブルコインとして広く知られています。この暗号資産は、Centreと呼ばれるコンソーシアムによって管理されており、その中心的な役割を果たすのがCircleという企業です。Centreは、Circleに加えて暗号通貨取引所のCoinbaseや、Bitcoinマイニング企業Bitmainのメンバーから構成されています。

USDCは、中央銀行デジタル通貨（CBDC）とは異なる民間企業によって発行されているため、注意が必要です。USDCはその信頼性と安定性から、多くのユーザーに利用されています。

USDCの利用方法

USDCは主にイーサリアムのERC-20トークンとして機能しますが、Hedera HashgraphやAlgorand、Avalanche、Solana、Stellar、Polygon、TRONといった他のブロックチェーンでも利用可能です。これにより、さまざまな取引やプロジェクトで活用され、多様な経済圏に対応することができます。特に、USDCを利用することで、各種デジタル資産の交換や送金がスムーズに行えるため、利用者にとって利便性が高いです。

準備金について

Circleは、USDCの各トークンが準備金として保有されるドルやその他の「承認された投資」によって裏打ちされていると主張していますが、それに関する具体的な詳細は明らかにされていません。Circleの公式ウェブサイトでは、準備金に関する表現が2019年6月から「米ドルに裏打ちされた」から「完全に準備された資産に裏打ちされた」というふうに修正されています。これは、USDCの安定性を高めるために必要な透明性の向上を目指していると考えられます。また、USDCの準備金はGrant Thornton, LLPによって定期的に監査されていますが、その監査結果は公開されているものの、完全な監査は行われていない点には注意が必要です。

USDCの歴史

USDCは、Circleによって2018年5月15日に最初に発表され、同年9月に正式に発足しました。この通貨が注目を集めたのは、2021年3月29日にVisaが自社の決済ネットワークにおける取引でのUSDCの使用を認めたことからです。これによりUSDCはますます広がりを見せ、使われる場面が増えました。

2022年7月時点で、Circleは550億米ドルのUSDCが流通していると報告しています。しかし、2023年3月11日にはシリコンバレー銀行の破綻により、CircleはUSDCの準備金の約8%にあたる33億ドルがリスクにさらされていることを発表しました。この事態を受け、USDCはドルとのペッグを失うという重要な局面を迎えました。

まとめ

USDコインは、信用と透明性をもって運営されているステーブルコインとして、多くの利用者に支えられています。金融システムの中での位置づけや今後の方向性は、業界に大きな影響を与えるでしょう。今後のUSDCの展開や市場での位置づけについて注目する必要があります。

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