Ubuntu MATE

Ubuntu MATEは、フリーでオープンソースのLinuxディストリビューションであり、Ubuntuの公式な派生プロジェクトとして開発されています。このディストリビューションの最大の特徴は、そのデスクトップ環境にあります。標準のUbuntuがGNOME 3を使用しているのに対し、Ubuntu MATEはGNOME 2をベースに開発されたMATEデスクトップ環境を採用しています。

MATEデスクトップ環境は、シンプルで使いやすく、比較的軽量であることが特徴です。そのため、古いハードウェアやリソースの少ない環境でも快適に動作します。このため、Ubuntu MATEは、幅広いユーザー層に支持されており、特に、従来のデスクトップ環境に慣れ親しんだユーザーや、シンプルなインターフェースを好むユーザーに最適です。

プロジェクトは、マーティン・ウィンプレスとアラン・ポープによって発足し、当初はUbuntuの非公式な派生版としてスタートしました。最初のリリースはUbuntu 14.10をベースに行われ、その後すぐに14.04 LTSをベースとしたリリースが続きました。そして、2015年2月には、Ubuntu MATE 15.04 Beta 1のリリースとともに、CanonicalによってUbuntuの公式な派生版として正式に認められました。

Ubuntu MATEは、当初からIA-32とx86-64アーキテクチャをサポートしていましたが、その後PowerPCやARMv7（Raspberry Pi 2を含む）などのプラットフォームにも対応を拡大しています。この幅広いハードウェアサポートにより、多様な環境で利用が可能になっています。

さらに、2015年4月には、英国のコンピュータ販売業者であるEntrowareとの提携を発表しました。これにより、Entrowareの顧客は、Ubuntu MATEがプリインストールされたデスクトップパソコンやノートパソコンを購入できるようになり、購入後すぐに利用できる利便性が提供されています。また、EntrowareはUbuntu MATEの完全なサポートも提供しており、ユーザーは安心して利用することができます。

Ubuntu MATEは、その軽量さ、使いやすさ、幅広いハードウェア対応により、多くのユーザーに支持されています。公式な派生版となったことで、Ubuntuの安定した基盤と、コミュニティによる活発なサポートが提供されており、今後もその発展が期待されます。さまざまな環境での利用を検討しているユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

関連情報

Linuxディストリビューションの比較
GNOME
MATE
Ubuntu

外部リンク

公式ウェブサイト
Ubuntu MATE - DistroWatch
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