VF-14 バンパイア

VF-14 バンパイア

VF-14 バンパイアは、1994年放送のテレビアニメ『マクロス7』に登場する可変戦闘機です。ファイター（航空機）、バトロイド（人型ロボット）、ガウォークの3形態に変形します。VFシリーズの中では大型の機体で、三胴体式のファイター形態が特徴です。

機体解説

VF-14は、ゼネラル・ギャラクシー社とメッシー社が共同開発した宇宙用重VFです。VF-4 ライトニングIIIの後継主力機を選定する「ノヴァ・プロジェクト」において、VFX-11（後のVF-11 サンダーボルト）と競合しましたが、全長20メートル近い巨体が艦載機としては取り回しづらいとして採用を見送られました。

しかし、大型機ゆえの豊富な搭載量を活かした長大な航続距離と重武装、頑強な機体構造から、未開宙域および惑星での過酷な任務に就く調査船団や、質実剛健を好むゼントラーディ人パイロットたちに高く評価され、各運用地でのライセンス生産という形で制式採用が決定しました。初就役は2028年とVF-11よりも2年早く、既存のVFが続々退役する中でも前線に残った機種です。

ファイター形態はVF-4と同様の三胴体方式を採用していますが、全体がより流線的かつ扁平な形状となり、高い大気圏内性能を併せ持ちます。バトロイドへの変形は、機首が両脚の間を潜るように折り畳まれ背面を、後端部が前に折り畳まれ胸部を構成します。左右のエンジンブロックが手足に分割する点はVF-4と共通です。

構造上の余裕から拡張性も高く、ミコヤン社の協力を得て機体のさらなる大型化と武装強化を施した可変攻撃機VA-14 ハンターが登場し、マクロス5の主力機として配備されました。また、GE社は本機で得たノウハウを基に、ステルス性を徹底的に追求した特殊作戦機VF-17 ナイトメアを完成させています。

2029年頃には新統合軍の特務部隊ダンシング・スカル隊にも配備され、マクシミリアン・ジーナス大尉らが搭乗しました。

Fz-109 エルガーゾルン

Fz-109 エルガーゾルンは、プロトデビルンに洗脳されたバロータ3198XE第4惑星特務調査部隊が、同隊に配備されたVF-14を独自に改造した機体です。変形方法など基本部分は原型機と同様ですが、全体的に曲線的な形状となり、コクピットを非透過の装甲キャノピーで覆っているのが特徴です。脚部メインノズルは踵が2つに分かれた3次元ベクターノズルとなり、より繊細な機動が可能となりました。独自の装備として、バトロイド頭部にプロトデビルンの活動源であるスピリチアを吸収するビーム照射装置を内蔵しています。

2045年にマクロス7と遭遇し、かつての競合機であるVF-11Cと交戦する事態となります。

バリエーション

Fz-109A: 一般兵用の標準機。左側の後方警戒用レーザー機銃が大口径ブラスターに換装されています。
Fz-109F: エンジン、武装を強化した指揮官機。ギギルが搭乗します。機首両脇にレーザー砲2門、エンジンナセル先端にもレーザー砲を装備。後方用レーザー機銃も3連装式に変更されています。両脚内部にも兵装スペースが増設されています。
* Fz-109G エルガーゾルン・グスタフ: 2058年を舞台にした『マクロス・ザ・ライド』に登場。ファスケス艦隊が運用しています。

Az-130 パンツァーゾルン

Az-130 パンツァーゾルンは、バロータ軍がマクロス5船団から鹵獲したVA-14を改造した機体です。Fz-109の後継主力機としてバロータ戦役後期に投入されました。スピリチアビーム吸収装置の追加など基本的な改良点はFz-109と同じですが、より生物的かつまがまがしい形状に変貌しています。

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