VoThM

VoThM（ヴォズム）

VoThM（ヴォズム）は、1989年に日本の音楽シーンに登場したロック・バンドです。元C-C-Bのメンバーである渡辺英樹を中心に、安全地帯の田中裕二、元BEE PUBLICの丸山正剛と共に結成されました。バンド名は、「Vocal（ヴォーカル）」と「Rhythm（リズム）」の融合を目指した造語であり、この理念に基づいて多彩な楽曲を生み出しています。

バンドの歴史

1989年、C-C-Bの解散が決まった渡辺は、新たにバンドを結成するため、田中と丸山に声をかけたのがVoThMの始まりでした。しかし、約一年後の1990年には田中が安全地帯の再活動のために脱退します。その後、渡辺は同年にクリスマスオムニバスアルバム『White Album'90』に楽曲を提供し、音楽活動を続けました。

1991年に元ZIG ZAGの熊丸久徳が新しいドラマーとして加入し、第2期VoThMとして活動を再開しました。しかし、1994年には一度目の解散を迎えます。2001年に再び活動を再開したVoThMは、2002年に渡辺が初のソロアルバムをリリース。その後もバンドとしての活動は続きましたが、2005年に一時休止となります。

2006年には新ドラマー木村健治が加入し、第3期VoThMが始動。2009年にはライブDVDの発売記念ツアーを行いましたが、木村の怪我と病気による活動休止のため、サポートドラマーの笠浩二が参加しました。その後、GENがドラマーとして加入し、第4期VoThMがスタート。

しかし、2010年12月のライブをもって「諸事情により未定」として活動休止を発表しました。2011年には東日本大震災を受けて、渡辺と丸山が復興のための音楽プロジェクトに参加し、アコースティックの楽曲を提供。それ以降も、二人は「英丸」として定期的にライブを行うなど、音楽活動を続けていました。

その後の活動

2014年、ファンキー末吉を迎えて約3年ぶりにスリーピースのバンドスタイルでライブを行い、第5期VoThMとして再スタート。2015年には中国でアルバムレコーディングを行い、ライブも行いました。しかし、同年7月には渡辺が急性大動脈解離により亡くなってしまい、その影響は大きなものでした。彼の死後、丸山はVoThM名義でのライブを続けることを発表し、木村もメンバーとして再加入しました。

2016年以降は、毎年7月13日に渡辺を偲ぶライブが行われていましたが、メンバーの健康状況の変化に伴い、2023年は規模を縮小しての実施が発表されています。2022年には田中も他界し、VoThMのメンバーは次第に減少しましたが、音楽の遺産は今も多くのファンの心に生き続けています。

現在のメンバーとプロジェクト

現在のメンバーは丸山と木村を中心に新たな音楽を作り出し、ライブ活動を再開しています。また、アコースティックユニット「英丸」としても定期的にパフォーマンスを行い、ファンとの交流を大切にしています。彼らの音楽は、過去の歴史を反映しつつも新たな風を吹き込んでおり、今後の展開にも期待が寄せられています。

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