W42H

W42H（ダブリューよんにーえいち）

W42Hは、日立製作所（カシオ日立モバイルコミュニケーションズ）が開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話の各auブランドから発売されたCDMA 1X WIN方式の携帯電話です。

概要

W42Hの最大の特徴は、3種類のカスタムバングルが付属している点です。本体上部のバングルを交換することで、ユーザーは気分やシーンに合わせて外観を簡単に変更できます。また、「Wシーン」機能により、アドレス帳や端末の配色などの設定を、ビジネス用とプライベート用など、複数のパターンで一括して切り替えることが可能です。この機能により、ユーザーは状況に応じた使い分けをスムーズに行うことができ、その利便性の高さから、Wシーン機能は後の日立製端末にも採用されることになりました。

これらの特徴から、W42Hは「キリカエケータイ」という商品名で販売され、その斬新なコンセプトが注目を集めました。しかし、「EZ着うたフル」や「SD-Audio」に対応しているにもかかわらず、内蔵スピーカーがモノラル仕様であった点は、一部のユーザーにとっては惜しい点でした。

カシオ製のW42CAは、W42Hの兄弟機として同時に開発・発売されました。2機種は共通のプラットフォームを使用しており、デザインや機能面で多くの類似点が見られます。夏モデルの中では唯一、EZ Felicaに対応しているという特徴も持っていました。

沿革

2006年5月22日：KDDIおよび日立製作所より公式発表。
2006年6月30日：順次発売開始。
2012年7月22日：L800MHz帯（旧800MHz帯・CDMA Band-Class 3）によるサービスが停波。以降は2GHz帯（CDMA Band-Class 6）のみのサポートとなり、音声通話以外のサービスは利用不可となる予定でした。

不具合

発売後、W42Hおよび兄弟機のW42CAには、以下のような不具合が確認され、その都度対策が実施されました。

2006年8月7日発表の不具合
6月から7月にかけて販売されたW42HとW42CAの2機種（販売数計約9万6300台）において、特定の文字列（例：「%n」「%S」など）を含むメールを送受信した場合に、端末の電源がオフになるという問題が発生しました。
2007年3月29日発表の不具合
端末の電源ON時に、au ICカードの読み込み中に再起動を繰り返す場合があるという問題が確認されました。ただし、この不具合は、今後供給される予定の新仕様のカードでのみ発生するものであり、当時のカードでは発生しませんでした。

これらの不具合は、「ケータイアップデート」によって修正が可能であり、また、購入時期によっては既に修正されている個体もありました。

対応サービス

W42Hは、以下のサービスに対応していました。

au LISTEN MOBILE SERVICE
PCサイトビューアー
PCドキュメントビューアー
着うたフル
EZ・FM
EZ FeliCa
EZナビウォーク
EZ助手席ナビ
EZチャンネル
SD-Video
SD-Audio(AAC)
安心ナビ

関連項目

携帯電話
au（携帯電話）
日立製作所
W42CA（W42Hの実質的な兄弟機）
CDMA 1X WIN
カシオ日立モバイルコミュニケーションズ

外部リンク

W42H (HITACHI)
au by KDDI
KDDI au: オンラインマニュアル > W42H

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