カシオ日立モバイルコミュニケーションズ

株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズとは

株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ（略称：CHMC）は、カシオ計算機と日立製作所が共同で設立した携帯電話の開発・製造を行う企業です。2010年にはNECに吸収合併され、「NECカシオ モバイルコミュニケーションズ」となりました。

企業の設立背景

カシオと日立の携帯電話事業は、2003年に合弁会社として設立されました。両社はそれぞれのブランドで国内外に向けて端末を展開し、KDDIやソフトバンク向けに携帯電話を製造しました。設立当初から、両社の技術力を活かした製品開発を進めており、最初の製品の一つはW21CA、W22Hです。これらの機種は高い技術を反映した設計が特徴です。

製品展開と技術

カシオ日立モバイルコミュニケーションズの特徴は、カシオと日立のブランドを生かした携帯電話の開発です。特に、カシオのカメラ技術や日立の電機技術を融合させた製品が多く、そのための開発が行われていました。また、携帯電話向けコンテンツのプロデュースも行い、トイズファクトリーとの提携により、音楽コンテンツの提供も行いました。

一方、KDDIや沖縄セルラー向けの端末はカシオと日立が販売するため、直接的な製品展開は行わず、各社のブランドが別々に流通していました。さらに、製造に関しては、カシオの端末は山形カシオ、日立の端末は東海テックが担うなどの分業が特色でした。

統合と新たな展開

2010年にはNECとのケーブル事業統合により、ビジネス環境が一変しました。NECカシオ モバイルコミュニケーションズが設立され、携帯電話業界の複雑な競争に対応するための戦略的統合がなされました。カシオ日立の社長も統合後にNECカシオで役職を持ち、新体制でのさらなる発展が期待されました。

主な製品と技術革新

カシオ日立が開発した製品にはG'zOneシリーズやEXILIMケータイなどがあり、特にカメラ機能に注力したモデルが多く登場しました。W53CAなどは515万画素CMOSカメラを搭載し、デジタルカメラとしての性能も高い評価を受けました。また、技術革新として、電子ペーパーディスプレイやタッチパネル技術などを取り入れた製品も見られました。

卸売りと市場シェア

業務としては、KDDIやソフトバンクなどの通信キャリアと提携し、各社のブランド戦略に基づいた製品を提供しました。その結果、カシオ日立は日本国内において重要な競争相手としての地位を確立しました。

結論

カシオ日立モバイルコミュニケーションズは、カシオと日立の強力なパートナーシップを基に成り立った企業であり、多くの革新的な製品を市場に送り出しました。NECとの合併により新たなステージを迎え、今後の展開にも期待が寄せられています。

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