WILD & HONEY

レベッカ3rdアルバム『WILD & HONEY』：新たなステージへの幕開け

1985年5月22日、レベッカの3枚目のアルバム『WILD & HONEY』がリリースされました。キャッチコピーは「話題騒然!!ナチュラルに優しくロックするレベッカの大自信作、ついに完成!!」と、その自信が感じられる言葉が選ばれています。このアルバムは、バンドにとって大きな転換期を象徴する作品となりました。

メンバーチェンジと音楽性の進化

このアルバムから、土橋安騎夫がリーダーシップを握り、古賀森男と小田原豊が新たにメンバーに加わりました。これにより、バンドの音楽性は大きく変化を遂げます。同時に、それまでエグゼクティブ・プロデューサーを務めていた後藤次利は、このアルバム制作からは離れることになります。この大胆な変化が、レベッカの音楽的成熟を促し、新たなサウンドを生み出す原動力となったと言えるでしょう。

多様なリリース形態と再発

『WILD & HONEY』は、LP、CD、カセットテープの3形態で発売されました。しかし、初期のCDとカセットテープには、LPとは収録楽曲数が異なるという特徴がありました。その後、1991年と1994年にはCDが再発され、この時点からはLPと同じ曲順で収録されるようになりました。さらに、2007年にはリマスター版が紙ジャケット仕様で完全生産限定盤として、2013年にはBlu-spec CD2としてリリースされるなど、長年に渡り様々な形態で再発され、多くのリスナーに愛され続けています。

好評を博したサウンドと評価

音楽雑誌『CDジャーナル』は、このアルバムについて肯定的なレビューを掲載しています。アップテンポな楽曲からこぼれ落ちんばかりのNOKKOのボーカルは、コケティッシュで小悪魔的な魅力に満ち溢れつつ、同時にナチュラルで開放的な一面も持ち合わせていると評されました。また、土橋安騎夫のシンセサイザーをサウンドプロダクションの中心に据えたことで、全体としてスケールアップした伸びやかなサウンドが実現したと高く評価されています。

チャートにおける成功

『WILD & HONEY』は、レベッカにとって初のヒットアルバムとなりました。オリコンチャートでは初登場18位を記録し、最高位6位まで上昇しました。この成功は、バンドの音楽性の進化と、新しいメンバーとの化学反応がもたらした成果と言えるでしょう。

まとめ

『WILD & HONEY』は、レベッカの転換期を象徴するだけでなく、バンドの成熟と成功を決定づけた重要な作品です。メンバーチェンジ、音楽性の進化、そして商業的な成功という、様々な要素が複雑に絡み合い、レベッカというバンドの新たな歴史を刻み込んだと言えるでしょう。このアルバムは、日本の音楽シーンにおいて、80年代後半の音楽的潮流を代表する作品の一つとして、現在も高く評価されています。そのサウンドは、時代を超えて聴く者の心を魅了し続ける魅力に溢れているのです。

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