WS009KE

WS009KEについて

WS009KEは、ウィルコム向けに開発された音声端末であり、ケーイーエス（現在のアスモ）が製造を手掛けています。この端末は、W-SIMと呼ばれるモジュールに対応しており、特にシンプルさを追求したデザインが特徴です。初代モデルである9(nine)と、その後に登場した改良版の9(nine)+がありますが、型番は同じです。2009年以降のロットはネットインデックスが製造を担当しており、サポートもそちらが行うこととなりました。

コンセプトと発売

WS009KEは、2006年12月14日に初代機種である9(nine)が発売され、非常にシンプルな操作性を持つことがコンセプトとして掲げられています。無駄な機能を排除し、通話やウェブブラウジング、電子メールを利用するための機能に特化しています。特にカメラやJavaアプリケーションが省かれており、シンプルなデザインを実現しています。

端末にはフルブラウザである「NetFront」が搭載され、次世代のPHS規格であるW-OAMに対応したW-SIM「RX420AL」が付属しています。また、プロセッサにはARM9が採用されており、快適な操作感を実現しています。この端末はRX420AL以外のW-SIM（例：RX410IN、RX420IN）にも対応しており、単体販売も行われています。

最初の発売時にはホワイトとブラックの2色が展開されましたが、2007年3月には新たにピンクが追加され、さらに7月にはグリーンとレッドの2色も発売されました。加えて、2007年8月にはFCバルセロナモデルが限定版として発売されるなど、カラーバリエーションも徐々に増えていきました。ソフトウェアのバージョンアップにより、内蔵ソフトウェアが9(nine)+に近い機能にアップデートされることも可能です。

9(nine)+の登場

2008年1月31日には、9(nine)をマイナーチェンジした9(nine)+が登場しました。このモデルも基本的なコンセプトは9(nine)と同様ですが、いくつかの細かな改良が施されています。具体的には、内蔵メモリが増加し、赤外線通信に対応、加えてメインディスプレイの上部にLEDが搭載されました。最初のリリース時には3色が展開され、各色は1月から2月にかけて次々と発売されています。

同年12月からは新バージョンが出荷され、ウィルコムガジェットや国際ローミングにも対応しました。しかし、2010年9月時点まで、以前のモデルのアップデートは実現しませんでした。また、移行後のロードマップには、大きな変更は行わず、マイナーチェンジにとどまる予定とされています。

仕様とその他の特徴

WS009KEの外部端子にはminiUSB TypeBがあり、USB経由での充電が可能ですが、PC用モデムとしては使用できません。搭載されているCPUはARM9で、バッテリーはリチウムイオン二次電池の650mAhを使用しています。

ブラウザや電子メールクライアントにはACCESS社のNetFront 3.3が用いられ、TCP/IPにはACCESS AVE-TCPが採用されています。また、セキュリティ面にも配慮され、遠隔での端末ロックやメモリ消去機能が備わっています。

着信音については5種類、メール着信音が3種類、アラーム音も3種類用意されており、自分の好みに合わせた着信メロディを設定することが可能です。

このように、WS009KEはシンプルながらも使い勝手の良い端末として多くのユーザーに支持されています。

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