Windows Mediaメタファイル

Windows Mediaメタファイルは、Windows Media Player（WMP）でストリーミングメディアを再生するためのメタファイル形式です。主に、ASF、WMA、WMVなどのメディアファイル（音声ファイルや動画ファイル）のURLをXML形式で記述します。

メタファイルの構造

メタファイルには、メディアファイルのURLが複数記述でき、それらを順に再生したり、特定の条件で選択再生したりできます。URLだけでなく、再生制御に必要な情報、ウェブページのURL、著作権情報、タイトルなどのテキスト情報、バナーやアイコン（メタデータではなく実体）なども含めることが可能です。

主な用途

ストリーミング配信で活用されます。WMPなどのプレーヤーは、メタファイルに記載されたURLにアクセスし、メディアファイルをストリームとしてダウンロードし再生します。通常、ユーザーが直接メタファイルを開くことは少なく、ウェブサイトで公開されているメタファイルへのリンクをクリックすることで、ブラウザがプレーヤーを起動し、メタファイルのURLをプレーヤーに渡します。これにより、ストリーミング再生が開始されます。

メタファイルを直接開くことも可能です。ブラウザでメタファイルを保存し、そのファイルをプレーヤーで開いたり、プレーヤーの「URLを開く」機能を利用しても同様に再生できます。

メタファイルの記述

ウェブページ上では、HTMLの``タグや``タグを使用して、メタファイルへのリンクを記述します。例えば、以下のように記述することで、メタファイル（例：`metafile.asf`）へのリンクを作成できます。

html
ストリームの説明

拡張子の違い

Windows Mediaメタファイルには、ASX（Advanced Stream Redirector）、WAX（Windows Media Audio Redirector）、WVX（Windows Media Video Redirector）の3種類の拡張子があります。これらの違いは、主に使用されるメディアファイルの種類を示すためのもので、実際には機能的な違いはほとんどありません。メディアファイルの拡張子やMIMEタイプがメタファイルの拡張子と一致しない場合でも、多くのプレーヤーは正常に再生できます。

これらの規格は、事実上同一とみなされることが多く、まとめて議論されることが一般的です。ちなみに、ASXのMIMEタイプは`video/x-ms-asx`ではなく、ASFと同じ`video/x-ms-asf`です。

脆弱性について

メタファイルには、一部のタグを悪用することで、WMPに任意のウェブページを表示させることができてしまう脆弱性があります。このような悪意のあるメタファイルを開いてしまうと、セキュリティ上のリスクが生じる可能性があります。そのため、不審なメタファイルは、一度ローカルに保存し、テキストエディタで内容を確認することを推奨します。これにより、不要なウェブページへのアクセスを防ぎ、安全にメディアコンテンツを楽しむことができます。

参考情報

Windows Media™ メタファイルの活用（マイクロソフト）
Windows Media Playerのメタファイルに危険性

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