Windows Mobile デバイスセンターとは？意味をやさしく解説

Windows Mobile デバイスセンター

Windows Mobile デバイスセンター（WMDC）は、マイクロソフトが開発した同期ソフトウェアで、Windows VistaおよびWindows 7を搭載したパソコンとのデータ連携を実現します。このソフトウェアは、Microsoft ActiveSyncの後継であり、音楽、動画、連絡先、予定表やブラウザのお気に入りなど、さまざまなコンテンツをWindows MobileデバイスとWindowsオペレーティングシステム間で簡単に同期することができます。

歴史

WMDCは、かつてWindows XP以前のパソコンとWindows CEベースのデバイスを同期するために使われていたMicrosoft ActiveSyncの後継として登場しました。最初のベータ版は2006年10月にWindows Vista RC1向けとしてリリースされました。そして、2007年2月に正式版がリリースされ、同年6月にバーション6.1が更新され、Windows Mobile 6のデバイスに対応しました。また、WMDCの導入により、Pocket PC 2000やPocket PC 2002に搭載されたデバイスのWindows Vistaへのサポートは徐々に廃止されましたが、バージョン6.1リリース時には基本的な接続が維持されました。

オフィシャルな情報はないものの、Windows Server 2008やWindows 10などの他のバージョンでもWMDCを利用することができるという意見があるため、広範な互換性も持っています。

特徴

Windows Vistaには基本的なドライバーが組み込まれており、それを通じてWindows Mobileデバイスとの接続が可能です。これにより、ファイルの参照や簡単なファイルコピー、およびWindows Media Playerとのメディア同期が実現します。しかし、Microsoft Office Outlookとのデータの完全な同期を行うためには、WMDCをダウンロードする必要があります。このソフトウェアは、追加ドライバーを含む完全な機能を提供し、ユーザーは仕事の予定や連絡先などを効率的に管理できます。

ただし、Windowsメール、Windowsカレンダー、アドレス帳、Outlook Express、または古いバージョンのOutlookとは同期のサポートは行われていません。接続が確立されると、デバイス上のメディア管理オプションがポップアップ表示され、ユーザーはファイルや設定を容易にコントロールできます。

WisdcはBluetoothやUSB接続、COMポート（シリアル接続）およびIrDA（赤外線）接続をサポートしており、特にUSB接続は安定したデータ転送を提供します。しかしながら、COMポートを介した同期はデフォルトでは有効になっていないため、レジストリの変更が必要です。

Visual Studio 2005および2008には、接続したデバイスのレジストリを編集できるリモートツールが搭載されています。これらのツールは、WMDCのActiveSyncサービスを使用して機能します。

WMDCのバージョン6.1では、次の内容を同期することが可能です：

- Microsoft Outlook 2003以降のPIM情報
- Windows フォトギャラリーの写真
- Windows Media Playerの音楽および動画
- Microsoft Outlookの仕事や予定表との同期
- Internet Explorerのお気に入り
- Windowsエクスプローラーのフォルダや一般ファイル
- OneNoteモバイルで作成したノート
- Windows Mobileプログラムの更新

リリース履歴

- 2006年10月6日：WMDCベータ版3が初めて公開される。
- 2007年2月1日：公式バージョン6.0がリリースされ、Outlook 2002もサポート対象となる。
- 2007年6月：WMDC6.1がリリースされ、Windows Mobile 6デバイスへのサポートが追加されると共に、Windows 7でも動作することが記載される。この際、Outlook 2002はサポートから外れる。

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