Wings of Winter, Shades of Summer

『Wings of Winter, Shades of Summer』は、松任谷由実（ユーミン）が2002年11月20日にリリースした32枚目のオリジナルアルバムです。東芝EMI（現ユニバーサルミュージックジャパン）から発売されました。

長年構想されていた「SURF&SNOW vol.2」を具現化するため、「近未来の精神的リゾート」をテーマに制作されました。アルバム全体の統一感を重視し、収録曲は厳選された7曲となっています。

制作の舞台裏

当初は「Wings of Winter」というタイトルで、デビューシングル「返事はいらない」をボーナストラックとして収録する案もありましたが、最終的に現在の形に落ち着きました。オリコンデイリーチャートでは首位を獲得したものの、週間チャートでは2位となりました。

当時、東芝EMIはコピーコントロールCDを導入していましたが、プロデューサーである松任谷正隆の意向により、本作はCD-DAで発売されました。

収録曲について

Bonne année: フランス語で「新年おめでとう」の意味を持つ、お祝いにぴったりの楽曲です。
Wings of Winter: ミュージックビデオが制作された、アルバムのタイトル曲です。
Northern Lights: フィンランドのラップランド地方に伝わる伝説をイメージして作られた楽曲。神秘的な雰囲気が漂います。2002年の東芝EMI、Windows Media 9共同プロモーションソングにも選ばれました。
ただわけもなく: アサヒ「夏旨茶〜暑中見舞い篇〜」のCMタイアップ曲。夏の情景が目に浮かぶような、爽やかな楽曲です。
Rodeo:
雪月花: NHKテレビ50年『あの人に会いたい』のテーマ曲。DVD付きシングルとしても発売されました。制作にあたり、松任谷正隆からバラード曲を多く作るよう指示があり、多くの曲がボツになったとのこと。そのうちの1曲が、次作アルバムに収録された「永遠が見える日」の原曲となりました。
Painting the sea: 日本ミルクコミュニティ「MEGMILK」のCMイメージソング。夏の終わりの海を舞台に、喪失感と再生を描いた楽曲です。制作中、松任谷正隆は「どこまでも澄み切った、死後の世界」をイメージしていたといいます。

参加ミュージシャン

本作には、国内外の著名なミュージシャンが多数参加しています。

キーボード＆プログラミング：松任谷正隆
ドラム：Mike Baird
エレクトリック・ギター：Michael Landau、Dean Parks
アコースティック・ギター：Michael Landau、吉川忠英、Dean Parks
ベース：Neil Stubenhaus、Leland Sklar
パーカッション：Michael Fisher
フルート：Dan Higgins
サキソフォン：Dan Higgins
ヴァイオリン：Sid Page、他多数
ヴィオラ：Carol Mukogawa、他多数
チェロ：Larry Corbett、Steve Richards
シンセサイザー・プログラミング：山中雅文
コーラス：松任谷由実、松任谷正隆

『Wings of Winter, Shades of Summer』は、ユーミンの音楽性の幅広さと深さを堪能できる作品です。ぜひ、その世界観に浸ってみてください。

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