Wolfram (プログラミング言語)

Wolfram言語

Wolfram言語は、ウルフラム・リサーチによって開発された、汎用性の高いマルチパラダイムプログラミング言語です。これは、MathematicaとWolfram Programming Cloudの基盤となる言語であり、記号プログラミング、関数型プログラミング、ルールベースプログラミングに重点を置いています。

特徴

多様な機能: チューリングマシンの生成と実行、グラフィックスと音声の作成、三次元モデルの解析、行列の操作、微分方程式の解法など、多岐にわたる組み込み関数を備えています。
豊富なドキュメント: 包括的なドキュメントが提供されており、学習と利用をサポートします。
広範なプラットフォーム: Raspberry Piのシステムソフトウェアにバンドルされているほか、Intel EdisonやUnityゲームエンジンにも統合されています。

歴史

2013年6月に「Wolfram言語」という名称が正式に採用されましたが、それ以前から30年以上にわたり、Mathematicaのプログラミング言語を指す名称として使用されてきました。関係者の間では「M」などの別名も使われていました。

大衆文化における利用

スティーブン・ウルフラムとクリストファー・ウルフラムは、映画『メッセージ』の制作において、異星人の言語を作成するためにWolfram言語を使用しました。

文法

Wolfram言語はLispのM式に似た形式を基本としていますが、シンタックスシュガーにより、より直感的で親しみやすい構文で記述できます。

関数の定義

以下は、引数`x`を取る関数`f`の定義例です。`:=`は遅延代入演算子であり、値が必要になるたびに再評価されます。`x_`は、あらゆる式にマッチするパターンを表し、`x`という名前で参照されます。

wolfram
f[x_] := x^2 + 1

純関数

Wolfram言語では、無名関数である純関数を利用できます。

wolfram

1を足す純関数の例

(&+1)[50] を評価すると51が得られる。

& + 1

パターンと置換

Wolfram言語では、部分式に対するパターンマッチングと置換を行う構文が提供されています。

wolfram
f[a_] := b
f[a]

評価するとf[b]が得られる

手続き型プログラミング

Wolfram言語は手続き型プログラミングもサポートしていますが、多くの場合、その必要はありません。

c
//C言語の例
for(i=0;i<10;i++){
printf("%d
",i);
}


wolfram
(Mathematicaの例)
Do[Print[i], {i, 0, 9}]

関連項目

スティーブン・ウルフラム
Mathematica

外部リンク

Wolfram言語のドキュメント
An Elementary Introduction to the Wolfram Language
The Wolfram Programming Cloud
WolframLanguage.org：Wolfram言語についてのコミュニティーリソースガイド
Wolfram言語のオープンソースの実装のリスト

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