Wooo

Wooo (ウー) とは

Wooo（ウー）は日立コンシューマ・マーケティング リビングサプライ社が展開していた液晶テレビを中心としたブランド名であり、2001年から2018年までの間に様々な商品が販売されていました。かつて、Woooは日立コンシューマエレクトロニクスが提供していたデジタルAV機器の総称ブランドとしても知られ、多くの製品に付与されていました。

ブランドの由来と進化

Woooの名前には「ウー」という驚きの感嘆と、「Wonder（驚き）」「World standard（世界基準）」「Worthwhile（価値がある）」の3つの要素が込められています。2001年8月にブランドがスタートすると、大画面のプラズマテレビが最初のメイン製品として展開され、その後は比較的小型の液晶テレビやハイビジョンHDD/DVDレコーダー、ブルーレイ/HDDビデオカメラなどもラインナップに加わりました。

商品展開と市場の変化

しかし、Woooブランドの商品は、他の競合ブランドと比較して機能や性能がいまひとつであったため、市場での競争が厳しくなりました。さらにプラズマテレビ市場の縮小や、DVDレコーダーの品質問題も影響し、日立は2012年4月に全てのテレビ製品から撤退。以降はOEM供給製品のみとなり、国内の日立チェーンストール経由での販売が行われました。

2018年9月には日立とソニーマーケティングが業務提携を結び、Woooブランドに代わりソニー製の音響・映像機器が扱われるようになりました。これにより、Woooブランドの液晶テレビは2018年10月をもって販売終了となり、長い歴史に幕が下ろされました。残るBDレコーダーも在庫限りで販売が終わり、Woooは完全に消滅しました。

CMとブランドイメージ

Woooブランドの印象を強めたのは、数々のCMです。2001年には伊東美咲がプラズマテレビのCMに起用され、その後も黒木瞳や長瀬智也、佐藤浩市などがイメージキャラクターを務めました。しかし、製品の自社生産からOEM供給に移行する際に、CMや宣伝活動は完全に終了しました。

テレビ製品の特徴

Woooのテレビは、見る人に落ち着いた印象を与える映像表現が特徴です。2006年モデルからはIPSアルファテクノロジ製のIPSαパネルを採用し、高い品質を実現しました。しかし、2012年には自社生産が終了し、その後は主に外部の製造元へと生産が委託されることとなりました。プラズマテレビの製造ラインも消え、液晶テレビが主力商品となりました。

市場動向とライバル製品

Woooが販売していた時期、シャープのAQUOS、ソニーのBRAVIA、パナソニックのVIERAなどが市場で競い合っていました。Woooは他社製品に対抗するための性能向上を目指しましたが、競争が激化する中で市場シェアを伸ばすことは困難でした。特に、4Kテレビやスマートテレビの普及により、多くの消費者が新しいデジタル体験を求めるようになりました。

最後に

Woooブランドは、映像技術の進化と消費者のニーズの変化に対応しきれずに幕を下ろしました。しかし、その歴史は日立のデジタルAV機器の進化を物語るものであり、多くの人々の記憶に残る存在でした。日立はその後、ソニー製品の取り扱いにシフトし、新たな展開を模索しています。

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