BDレコーダー

ブルーレイディスクレコーダー：ハイビジョン映像の長時間記録を実現する家庭用機器

ブルーレイディスクレコーダー（BDレコーダー）は、ブルーレイディスク（BD）やDVDビデオの再生に加え、BDへのデジタル放送や映像の録画・再生が可能な据え置き型のAV機器です。録画機能のない再生専用機は「BDプレーヤー」と呼ばれます。BDレコーダーは、DVDレコーダーの後継機種として登場し、DVDに比べて記録容量が大幅に大きいBDメディアを活用することで、ハイビジョン画質の映像を長時間保存できることが最大のメリットです。

BDレコーダーの主な特徴

BDレコーダーは、主に以下の特徴を持っています。

ハイビジョン長時間録画: デジタルハイビジョン放送を、ハイビジョン画質のまま長時間記録できます。これはDVDレコーダーでは標準画質への変換が必須だった点と大きく異なります。多くの機種では、MPEG-4 AVCによる圧縮技術も採用されており、さらに長時間録画が可能です。
多様なメディア対応: BD-R、BD-REといったBDメディアへの記録・再生に加え、DVDビデオの再生、多くの機種ではDVD-R/RWへの記録にも対応しています。ただし、メディアの種類や記録方式には互換性の問題があるため、機器とメディアの対応状況を確認することが重要です。近年は、大容量のBDXL（3層/4層メディア）にも対応した機種が登場しています。
豊富な機能: デジタル3波（地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル）放送の受信・録画に対応するデジタルチューナーを搭載し、多くの機種では複数のチューナーを搭載することで、複数の番組を同時録画できます。また、USB HDDへの接続による録画やBD/DVDへのダビング、SDカードスロットによる動画・写真の再生・ダビングも可能な機種もあります。ネットワーク接続機能により、動画配信サービスの利用や、他の機器との連携も可能です。
高画質再生: 高品質な映像・音声再生能力も重視されており、ブルーレイディスクの高画質、高音質を余すことなく楽しめます。
進化する技術: 登場当初は、アナログチューナーのみを搭載した製品がほとんどでしたが、現在では地上・BS・110度CSデジタルチューナーが主流です。また、4Kチューナー内蔵機種も登場しています。近年は、内蔵HDDの大容量化、多チューナー化、Ultra HD Blu-ray（UHDBD）や4K放送といった新規格への対応が進み、より高機能で使い勝手の良い機種が開発されています。

BDレコーダーの市場と歴史

BDレコーダーは、2003年にソニーが世界初の機種を発売しましたが、高価格帯であったことや、地上デジタル放送開始前であったことなどから、普及には時間がかかりました。2007年頃から本格的に普及が始まり、2011年には国内販売台数がピークを迎えましたが、その後はテレビや動画配信サービスの普及、価格高騰などの影響により減少傾向にあります。

各メーカーのBDレコーダー

主要メーカーでは、パナソニック（DIGA）、シャープ（AQUOSブルーレイ）、ソニー（BDZ）、東芝（REGZAブルーレイ）などがBDレコーダーを製造・販売しています。各社とも、様々な機能や仕様を備えた機種をラインアップしており、ユーザーのニーズに合わせた選択が可能です。また、三菱電機、JVCケンウッド、パイオニアなどもかつてBDレコーダーを販売していましたが、現在は製造を終了しているか、他社製品のOEM販売にシフトしています。

BDレコーダーを選ぶ際の注意点

BDレコーダーを選ぶ際には、以下の点に注意が必要です。

HDD容量: 録画したい番組の長さや本数に応じて、適切な容量のHDDを搭載した機種を選びましょう。
チューナー数: 同時録画できる番組数に影響します。複数の番組を同時録画したい場合は、ダブルチューナー以上の機種を選びましょう。
対応メディア: BD-R、BD-RE、BDXLなど、使用するメディアに対応しているか確認しましょう。
端子類: HDMI端子は必須ですが、アナログ出力端子の有無やAV入力端子の有無も確認しておきましょう。
機能: 必要な機能（AVCREC、データ放送記録、ネットワーク機能など）が搭載されているか確認しましょう。
* 価格: 予算に合わせて機種を選びましょう。

BDレコーダーは、ハイビジョン映像の長時間記録を可能にする優れた家庭用機器です。上記を参考に、ご自身のニーズに最適な機種を選んでください。

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