World Boxing Super Series

ワールドボクシング・スーパーシリーズ (WBSS)

ワールドボクシング・スーパーシリーズ（WBSS）は、2017年から2021年までの間に開催されたプロボクシングのトーナメントです。主催はComosa社で、ボクシング界のスター選手たちが集い、最高の栄誉を目指して競い合う場として注目を集めました。WBSSは、最初のシーズンでクルーザー級とスーパーミドル級が取り上げられ、続く第2シーズンではスーパーライト級、バンタム級、さらにクルーザー級が再び焦点となりました。しかし、公式に予定されていた第3シーズンは開催されず、WBSSはその歴史に幕を下ろすことになります。

創設メンバーと運営

WBSSは、以下の創設メンバーにより設立されたイベントプロモーター会社であるComosa社によって運営されました:

• - リチャード・シェーファー: リングスター・スポーツ代表で、元ゴールデンボーイ・プロモーションズのCEO。
• - カッレ・ザウアーラント: ザウアーラント・イベント代表。彼の家族は1978年にこのイベントを設立しました。
• - モダン・タイムス・グループ: スウェーデンのメディア企業。
• - ハイライト・イベント・アンド・エンターテインメント: スイスのマーケティング企業で、ハイライト・コミュニケーションズの子会社でもあります。

参加資格とジャッジ

WBSSへの参加資格を持つのは、WBA、WBC、IBF、WBOのいずれかの世界王者か、世界ランキングの15位以内の選手です。試合中は、3人の公式ジャッジに加え、特別ルールにより4人目のジャッジも採用されることで、より公平な採点が行われました。この4人目のジャッジは、引き分けや無効試合の際に重要な役割を果たしました。

表彰と賞金

優勝者には、伝説的なボクサー、モハメド・アリに捧げられたトロフィーと、充実した賞金が授与されました。第1シーズンでは1000万米ドルという高額な優勝賞金が設定され、全体の賞金総額は5000万米ドルに達しました。

財政問題とトーナメントの存続

第2シーズンでは、財政的な問題が浮上しました。ファイトマネーの遅配や主催者の対応の遅れにより、一部の選手がトーナメントを撤退すると宣言。特にレジス・プログレイスは公式に撤退を発表し、主催者Comosa社に訴訟を起こしましたが、最終的には和解に至りました。このようなトラブルはWBSSの存続に暗い影を落としました。

歴代の優勝者とトーナメントの流れ

第1シーズン

第1シーズンは2017年にスタートし、数々の激闘が繰り広げられました。クルーザー級とスーパーミドル級のトーナメントが行われ、多くの注目を集めました。

第2シーズン

第2シーズンでは、新たにスーパーライト級とバンタム級が加わりました。ここでも選手たちは一層の奮闘を続け、注目の試合が展開されました。

第3シーズンの消滅

2021年に第3シーズンが発表されましたが、これまでの経緯から主催者が変わり、最終的に活動は停止。WBSSの公式SNSも削除され、Comosa社自体が消滅に至りました。

総括

WBSSは短期間にして、豪華な選手たちが集結したトーナメントとしてボクシング史に名を残しましたが、財政問題や運営の聞く耳を持たない状況が続く中、惜しまれつつもその幕を下ろしました。ボクシングファンにとっては、挑戦と栄光の舞台であったこのトーナメントの存在を忘れることはありません。今後、ボクシング界には新たなトーナメントが登場することが期待されています。

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