レジス・プログレイス

レジス・プログレイス：ハリケーンと激闘を乗り越えた世界王者

レジス・プログレイスは、1989年1月24日、アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズに生まれました。彼のボクシング人生は、ハリケーン・カトリーナによって大きく彩られます。2005年、ハリケーン・カトリーナの襲来により、故郷を離れ、テキサス州ヒューストンに移住。そこでサバンナ・ボクシング・クラブでイベンダー・ホリフィールドらとトレーニングを積むようになり、本格的にボクシングの世界に足を踏み入れました。

アマチュア時代は輝かしい成績を残しました。全米ランキング4位、リングサイド世界チャンピオン、HORN全米チャンピオン、地域ゴールデングローブ優勝など数々のタイトルを獲得。2012年のオリンピックトライアルにも出場し、87勝7敗という素晴らしい戦績を残しています。

2012年、プロ転向。デビュー戦は初回KO勝ちという華々しいスタートを切りました。その後、NABF北米スーパーライト級ジュニア王座、NABF北米スーパーライト級王座を獲得し、着実に実力をつけ、世界への階段を駆け上がっていきます。

2017年、WBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦が指令され、プログレイスは元世界王者ビクトル・ポストルと対戦する予定でしたが、ポストルの怪我により対戦相手が変更。急遽、ジュリアス・インドンゴと対戦し、2回TKO勝ちでWBC世界スーパーライト級暫定王座を獲得しました。その後、暫定王座を防衛し、WBC世界スーパーライト級ダイヤモンド王座も獲得。

2018年からは、World Boxing Super Series(WBSS)スーパーライト級トーナメントに参戦。1回戦でテリー・フラナガンに判定勝ち、準決勝ではWBA世界スーパーライト級王者キリル・レリクをTKOで破り、WBSS決勝進出と同時にWBA世界王座を獲得しました。しかし、WBSS決勝ではIBF世界スーパーライト級王者ジョシュ・テイラーに判定で敗れ、プロ初黒星を喫しました。

WBSSでは、興行主との報酬支払い問題なども発生しましたが、その後両陣営が歩み寄り、解決しています。

2021年、新興プロモート会社プロベラムと契約。2022年にはWBC世界スーパーライト級王座決定戦でホセ・セペダと対戦し、11回KO勝ちで3年ぶりに世界王座に返り咲きました。この試合は、マーヴネイション・プロモーションズが興行権を獲得し、FITE.tvでペイ・パー・ビュー配信されました。

2023年、プロベラムを離れ、エディー・ハーン率いるマッチルーム・スポーツと契約。同年12月、元世界ライト級4団体統一王者デビン・ヘイニーに挑戦しましたが、判定負けを喫し王座から陥落しました。

ルイジアナ州の出身で、ハリケーン・カトリーナを経験し、故郷を離れてボクシングの道に進むという、ドラマチックな人生を送ってきたレジス・プログレイス。常に強敵と戦い続け、数々のタイトルを獲得し、幾多の困難を乗り越えてきた彼のボクシング人生は、多くの人々に勇気を与え続けています。彼は自身のプロモーション会社「ルーガルー・プロモーション」を設立し、今後もボクシング界で活躍していくことが期待されます。彼の今後の活躍に注目です。

獲得タイトル:
NABF北米スーパーライト級ジュニア王座
NABF北米スーパーライト級王座
WBC世界スーパーライト級暫定王座
WBA世界スーパーライト級王座
WBC世界スーパーライト級王座
WBC世界スーパーライト級ダイヤモンド王座

主な戦績:
デビュー戦：初回2分0秒KO勝ち
アベル・ラモス戦：8回TKO勝ち(NABF北米スーパーライト級ジュニア王座獲得)
ルイス・エドゥアルド・フローレス戦：4回TKO勝ち(NABF北米スーパーライト級王座獲得)
ジョエル・ディアス・ジュニア戦：2回TKO勝ち
ジュリアス・インドンゴ戦：2回TKO勝ち(WBC世界スーパーライト級暫定王座獲得)
ファン・ホセ・べラスコ戦：8回TKO勝ち(WBC世界スーパーライト級ダイヤモンド王座獲得)
テリー・フラナガン戦：12回判定勝ち(WBSS一回戦)
キリル・レリク戦：6回TKO勝ち(WBA世界スーパーライト級王座獲得)
ジョシュ・テイラー戦：12回判定負け
ホセ・セペダ戦：11回KO勝ち(WBC世界スーパーライト級王座獲得)
* デヴィン・ヘイニー戦：12回判定負け

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