XM250

XM250: 次世代分隊支援火器

XM250は、アメリカ陸軍が採用したSIG SAUERによる新しい分隊支援火器であり、M249軽機関銃の後継モデルに位置付けられています。この火器は、2022年に正式に採用が決まったもので、次世代分隊火器プログラムを経て登場しました。このプログラムは、従来の火器の性能向上を目指すもので、特に近代的なボディアーマーに対抗するために設計されています。

歴史と背景

XM250の開発は、2019年1月に始まりました。この時、米軍はM4カービンとM249軽機関銃の更新を検討し、次世代分隊火器プログラムを発表しました。SIG SAUERは2019年9月にXM250の提案を行い、特筆すべきは採用する弾薬が6.8×51mm .277 FURY弾である点です。従来の5.56mmと7.62mmでは、ボディアーマーに十分な効果を発揮できないとされ、より強力な弾薬の必要性が高まっていました。

公式採用

2022年4月19日、アメリカ陸軍はSIG SAUERとの間で契約を結び、XM250とXM5の供給を約10年間の期間で実施することとなりました。XM5はM4の後継となり、XM250はM249の後継として位置づけられています。初回納入数は、XM5が25丁、XM250が15丁で、2023年の後半に実施される予定です。

陸軍は、歩兵や戦闘工兵、前線の観測員、衛生兵など、様々な近接戦闘職種に対して、合計107,000丁のXM7と13,000丁のXM250を供給する計画を立てています。ただし、現時点でこの火器を非戦闘員に使用させる計画はありません。

特徴と仕様

XM250の本体重量は約13 lb (5.9 kg)で、サプレッサーを装着すると14.5 lb (6.6 kg)となります。また、弾薬の運搬には100発用のポーチを4つ使用し、合計で400発を携行できます。これは、従来のM249に比べて本体重量が約4 lb (1.8 kg)軽くなっていますが、兵士が運ぶ総重量はおおよそ1 lb (0.45 kg)増加し、携行できる弾数は200発減少します。

XM250のバレルは迅速な交換が可能な設計ではなく、ストックは伸縮可能ですが、折りたたみ機能はありません。これにより、各部隊における運用の柔軟性が求められます。2023年10月までには、米陸軍の一部部隊に初納入される予定です。

結論

XM250は、次世代の戦闘環境において、より高い戦力を提供するために設計された武器です。ボディアーマーとの戦闘で効果的な火力を発揮するための仕様が盛り込まれており、今後の運用テストを経て、米軍に大きな影響を与えることが期待されています。

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