XM7

XM7アサルトライフルの概要

XM7は、SIG SAUERが製造したアサルトライフルであり、アメリカ陸軍のM4カービンの後継モデルとして位置付けられています。このライフルは、次世代分隊火器プログラムの一環として選定され、2022年に正式採用されました。

歴史的背景

米軍は2019年1月、M4カービンおよびM249軽機関銃の更新を目的とした次世代分隊火器プログラムを開始しました。このプロジェクトに対して、SIG SAUERは2019年9月にXM7を提案しました。

当時の背景には、ボディアーマーの性能向上があり、従来の5.56×45mm NATO弾と7.62×51mm NATO弾の効果が不足するとの懸念がありました。これに対して、XM7は強力な6.8（.277インチ）×51mmの.277 FURY弾を採用することが決定されました。この新しい弾薬は、従来の弾薬に比べて高い薬室圧力と初速を実現し、弾着点でのエネルギーも増加しています。そのため、.277 FURY弾は大口径の弾薬と同等の弾道特性を持つとされています。

2022年4月19日、アメリカ陸軍はSIG SAUERと、新たなXM7ライフルとXM250分隊支援火器を供給する10年間の契約を結びました。この契約に基づき、M4カービンの後継としてXM5、M249軽機関銃の後継としてXM250が設定されました。初期ロットとして、XM7が25丁、XM250が15丁が納入される予定で、2023年後半に配備される見込みです。

陸軍は、歩兵部隊、戦闘工兵、前進観測員、衛生兵などの近接戦闘に従事する兵士に、総計107,000丁のXM5及び13,000丁のXM250を調達する計画です。現時点では、非戦闘員に対する支給の予定はありません。ただし、契約には海兵隊及び特殊作戦軍への追加発注が可能な枠も設けられています。

設計仕様

XM7の本体重量は約8.38 lb（約3.80 kg）で、サプレッサーを装着することで9.84 lb（約4.46 kg）となります。兵士一人で携行する場合、標準的な装備として20発装填のマガジンを7個持つため、弾薬分として9.8 lb（約4.4 kg）が加わります。対照的に、M4A1では本体が6.34 lb（約2.88 kg）で、30発装填のマガジンを7個携行する際の重さは7.4 lb（約3.4 kg）でした。この比較から、XM7の方が約2 lb（約0.91 kg）重く、兵士が持つ総重量は約4 lb（約1.8 kg）増加しますが、携行可能な弾数は70発減少することになります。

各種運用テストは2024年に開始される予定ですが、2022年の時点では、将来の運用にあたっての問題が発生しないことは保証されていません。

関連項目

• - SIG SAUER M17
• - 『CoD:MWIII』：このゲームにおいて「BAS-B」という名称で登場しています。

以上がXM7アサルトライフルの概要とその背後にある歴史、設計仕様についての詳細です。

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