YJ-18 (ミサイル)

YJ-18（鹰击-18）対艦・対地巡航ミサイル

YJ-18は、中国製の対艦及び対地巡航ミサイルであり、NATOコードネームはCH-SS-NX-13です。このミサイルは性能や構造に関して多くの注目を集めており、特にアメリカの国防総省からもロシアの3M-54 クラブに類似していると見なされています。具体的には、亜音速での巡航が可能で、終末段階では超音速での誘導機能を備えている点が特徴です。

射程と威力

YJ-18の射程はおおよそ540kmとされており、906,000 km²の範囲を脅威にさらす力を持っています。専門家の中には、YJ-18が3M-54Eのコピーであり、マッハ0.8で約180kmの航続距離及び、マッハ2.5から3.0で約40kmのスプリント距離を持つと考える者も存在します。また、他の情報によれば、射程が600kmを超えるとも言われ、弾体の交換により、地上用の巡航ミサイル、射程2,500kmへの改造が可能との主張も存在しています。

さらに、潜水艦から発射されるタイプは約500kmの航続距離を有し、マッハ2の速度で終端飛行することができるといいます。これにより、ロシアのクラブと比較しても優位性があると主張されています。

発射方式と誘導技術

YJ-18は垂直発射システム（VLS）からの発射が可能で、潜水艦の魚雷発射管を通じても発射することが推測されています。また、中国のメディアの報告によると、北斗衛星導航系統を用いた慣性誘導システムが装備されており、300kgの榴弾または対レーダー弾頭を搭載することが可能です。これにより、近距離での電子機器に対する破壊力を持っているとされています。

これまで中国人民解放軍海軍に主に配備されていたYJ-8に関しては、射程が50kmと限られており、前方60度の目標にしか攻撃できませんでした。一方、YJ-18は360度全方向の攻撃が可能であり、それによりYJ-8の600倍もの攻撃面積をカバーすることができます。

運用実績

既に昆明級駆逐艦と055型駆逐艦に導入されているYJ-18は、093型原子力潜水艦にも搭載の噂があります。元型であるAIP潜水艦及び宋型ディーゼル潜水艦に代わる存在として、航続距離約37kmのYJ-82の後継としての地位が期待されています。

陸上版に関しては、亜音速で航続距離400kmを持つYJ-62が古い沿岸砲の代替品として使用できる可能性があります。

派生型

YJ-18にはいくつかのバリエーションがあります。

• - YJ-18：艦船から発射される元の陸上攻撃型
• - YJ-18A：昆明級及び055型駆逐艦に搭載された対艦型
• - YJ-18B：潜水艦発射型
• - YJ-18C：陸上攻撃型で、クラブ-Kミサイルシステムに類似する輸送コンテナからの発射が可能
• - 移動海岸砲型：12×12 TELでの発射を行う名称不明の陸上型。この型は、射程を延長するための大型ブースターを装備する可能性があります。

関連項目

YJ-18に関連するミサイルとしては、YJ-12や同等のミサイルであるクラブ、ブラモス、P-800、ペルセウスなどが挙げられます。

まとめ

YJ-18は現代の戦場における有力なミサイルシステムとして、様々な用途や派生型を持ち合わせています。異なる発射方式や射程から、戦略的な柔軟性を提供するこのミサイルは、今後も注目され続けることでしょう。

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