ZETAS

ZETAS（ジータス）は、かつてパナソニック（旧：松下電器産業）がTDKと業務提携を結んでいた時代に、共同で開発した記録メディアの共通ブランド名です。1990年代から2000年代にかけて、様々なオーディオ・ビデオ記録媒体に広く用いられていましたが、現在はブランドとしては廃止されています。

ZETASブランドは、DATやマイクロカセットを除く、幅広いメディア製品に展開されていました。具体的には、以下のような製品群が挙げられます。

オーディオ用カセットテープ

コンパクトカセット: PX、KX、PX-1、PX-2など、様々なグレードの製品が展開されていました。
デジタルコンパクトカセット（DCC）: デジタルオーディオの記録媒体として、一部のユーザーに利用されました。
ミニディスク（MD）: 光磁気ディスクとして、ポータブルオーディオ機器を中心に普及しました。

ビデオテープ

VHS/VHS-Cビデオカセット: SUPER GT、SUPER HG、S-VHSなど、画質の異なる様々なグレードの製品が提供されていました。家庭用ビデオ録画の主流規格として、広く普及しました。
DVCテープ（miniDV）: デジタルビデオカメラの記録媒体として、高画質での録画を可能にしました。

その他メディア

パナソニック抗菌2HD 3.5インチフロッピーディスク: パソコン用データ記録媒体として、広く利用されていました。

ZETASブランドの製品は、パナソニックのオーディオ・ビデオ機器と組み合わせて使用されることが多く、その品質と信頼性から、多くのユーザーに支持されました。しかし、記録メディアのデジタル化と、より高容量な記録媒体の登場により、次第にその役割を終えていきました。

ZETASシリーズの実際の開発およびOEM元はTDKでしたが、2008年度以降は、イメーション（現：韓オージン社）にOEM元が変更されました。この変化は、記録メディア市場における競争環境の変化と、各メーカーの戦略転換を反映しています。

参考文献

2000年度パナソニック商品カタログ（小売店用）

関連項目

パナソニック（二代目法人）
* TDK - ZETASシリーズの実際の開発、およびOEM元。

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