Honto

honto：進化するオンライン書店と電子書籍プラットフォーム

hontoは、大日本印刷グループが提供するオンライン書店であり、電子書籍配信・販売サイトです。2010年、それ以前から運営されていたパソコン向け電子書籍配信サイト「ウェブの書斎」を大幅に改良・拡張する形でサービスを開始しました。当初はPCとiOS端末に対応していましたが、その後、Android端末などへの対応も拡大し、マルチプラットフォーム型のサービスへと進化を遂げています。

hontoの設立と発展

サービス開始当初から、様々な電子書籍フォーマット（XMDF、.Book、BS Reader、JPEGなど）に対応することで、幅広いユーザーのニーズに応える体制を整えてきました。2010年にはNTTドコモとジョイントベンチャーを設立し、ドコモ端末向け電子書籍配信サービス「2Dfacto」を展開。hontoと2Dfactoは、基本的に同じコンテンツを配信し、「マルチデバイス1コンテンツ」という機能により、購入済みのコンテンツを複数の端末で閲覧できるよう設計されました。この機能は2011年6月に実装されました。

決済方法はクレジットカードとWebMoneyに対応。ただし、WebMoneyは一部コンテンツのみ、また出版社によっては利用できない場合があります。hontoでは、DNP系列のオンライン書店（bk1、丸善ジュンク堂書店、文教堂など）との連携を強化し、電子書籍と紙書籍のシームレスな購買体験を目指しています。ユーザーはhonto上でこれらのオンライン書店の商品ページにアクセスでき、紙媒体の書籍も簡単に購入できます。

さらに、hontoは「ハイブリッド型書店」構想を掲げ、将来的にはhonto上で直接bk1での書籍購入を可能にしたり、オンライン書店とリアル書店の購買履歴を統合して閲覧できるようにする計画を進めていました。また、電子書籍の閲覧位置情報を同期する「Sync機能」の開発構想もありました。これらの構想を推進するため、2010年には株式会社honto（後に株式会社hontoブックサービスに改称）が設立されました。

統合とサービス変更

その後、hontoはオンライン書店ビーケーワン (bk1)、jbook、MARUZEN ＆ JUNKUDOネットストアを統合し、サービスを拡大してきました。2018年には運営会社が2Dfactoから大日本印刷に変更されました。しかし、2024年3月31日には紙書籍の通販サービスを終了し、e-honとの連携を発表。電子書籍サービスとリアル書店のポイントサービスは継続されますが、電子書籍割引サービス「読割50」は廃止されました。

対応端末とアプリ

hontoの電子書籍は、対応端末ごとに専用の閲覧アプリケーション（ビューワー）が必要です。ユーザーはhontoまたは2Dfactoのサイトから各アプリをダウンロード・インストールする必要があります。対応端末はWindows PC、MacOS、iPhone、iPad、Android端末など多岐に渡ります。 2011年6月より導入された「マルチデバイス1コンテンツ」機能により、複数の端末で同一コンテンツを閲覧できるようになりました。ダウンロード期限は、一部を除き無期限です。

hontoの現在と未来

hontoは、長年にわたる運営を通じて、電子書籍市場における重要なプラットフォームとして確固たる地位を築いてきました。紙媒体との連携強化や、多様な端末への対応など、ユーザーにとって利便性の高いサービスを提供することに注力しています。今後の展開にも注目が集まります。

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