あぶくま信用金庫

あぶくま信用金庫

あぶくま信用金庫は、福島県南相馬市に本店を構える地域密着型の金融機関です。正式名称は英語でAbukuma Shinkin Bankと表記されます。長年にわたり、福島県と宮城県の住民や事業者の生活、経済活動を支える役割を担ってきました。

概要

「あなたの街の親近バンク」をキャッチフレーズに掲げ、地域社会とのつながりを大切にした経営を行っています。ATMネットワークについては、全国的に広く利用されているセブン銀行やイオン銀行との提携を進めており、顧客の利便性向上に努めています。ただし、かつて存在した新銀行東京とは提携していませんでした。

東日本大震災、特に福島第一原子力発電所事故による影響を受けた地域への支援にも積極的に取り組んでいます。復興への歩みを進めるため、大熊町、富岡町、双葉町といった被害の大きかった複数の自治体と連携協定を結び、それぞれの地域の復旧・復興に向けた活動をサポートしています。

営業基盤は福島県に加えて宮城県にも広がっています。宮城県内では、亘理郡に店舗を展開しており、かつて県境に近い山元町に存在した店舗は、近隣の亘理町にある亘理支店に統合されました。現在、山元町には店舗外ATMのみが設置されています。定款によって定められた営業区域は、宮城県の仙台市を含む沿岸部の市町村にも及びますが、仙台市の一部（泉区全域、青葉区の宮城総合支所管内、太白区の秋保総合支所管内）は区域外となっています。

サービスの提供においては、スポーツ振興くじ（toto）の当選金の払い戻し業務も行っており、利用可能な店舗は本店と浪江支店に限られています。

地域への貢献とサービス向上を目指し、近年では本店機能の移転も実施しました。2024年（令和6年）11月5日には、本店営業部を南相馬市原町区栄町の新しい施設「あぶしんふれあい館」内へ新築移転し、より快適で利用しやすい環境を提供しています。

沿革

あぶくま信用金庫の歴史は、1950年（昭和25年）9月12日に設立された原町信用組合に始まります。その後、信用金庫法に基づき、1953年（昭和28年）6月11日には原町信用金庫へと組織変更を行いました。現在の名称であるあぶくま信用金庫に改称されたのは、1984年（昭和59年）9月1日のことです。

経営面では、2012年1月に株式会社整理回収機構から175億円の公的資金注入を受け、経営基盤の強化を図りました。この公的資金は10年間の返済期間が設定されていました。

近年では、2024年（令和6年）11月5日に本店営業部が現在の南相馬市原町区栄町の所在地へ移転しています。

あぶくま信用金庫は、協同組織金融機関として、今後も地域の発展に貢献していくことが期待されています。

関連項目

東北しんきんカード
協同組織金融機関
* 日本の信用金庫一覧

もう一度検索