きょっこう

きょっこう（第5号科学衛星EXOS-A）

きょっこうは、東京大学宇宙航空研究所（現在の宇宙科学研究所）によって打ち上げられたオーロラ観測衛星で、その名称はオーロラを意味する「極光」に由来しています。この衛星は、オーロラの観測を主な目標として開発され、その他にも関連する磁気圏、プラズマ圏、電離層の観測にも対応しています。また、きょっこうは国際磁気圏観測計画（IMS）に参加し、そこで収集したデータは、国際的な研究に寄与しました。

開発と設計

きょっこうは、日本電気によって開発・製造されました。設計は「たんせい3号」とほぼ同じで、衛星の形状は円筒形となっており、観測装置以外の機器も共通のものが使用されています。これにより、打ち上げ機も同型のロケットが使われ、打ち上げにあたっては「たんせい3号」で明らかになった不具合が解消されていることが確認されました。

観測装置としては、主に紫外線オーロラ撮像カメラを含む計7種類の機器が搭載されています。これらの装置により、オーロラの詳細なデータを取得することが可能でした。

打ち上げと運用

きょっこうは1978年2月4日にM-3Hロケット2号機によって宇宙へと送り出されました。衛星は近地点641km、遠地点3978km、軌道傾斜角65.3°という特定の軌道に投入されました。2月24日から本格的な観測が開始され、データの取得が進められました。観測データの取得率を向上させるため、内之浦をはじめ、カナダのチャーチル及び南極の昭和基地でも受信が行われました。

きょっこうは、約14年間にわたって運用され、1992年8月2日にその運用を終了しました。この間に収集されたデータは、今でも多くの研究に活用されており、オーロラや関連する現象の理解を深める上で重要な役割を果たしています。

関連項目

きょっこうは他の科学衛星とも関連しています。例えば、じきけんやおおぞら、あけぼのなど、これらの衛星もそれぞれの目的で宇宙の観測を行っています。また、きょっこうに関する詳細な情報は、JAXA宇宙情報センターのウェブサイトや、ウェイバックマシンを通じてアクセスすることができます。

このように、きょっこうは高度な技術を駆使し、オーロラに関する重要なデータを提供し続けた衛星であり、多くの宇宙科学研究に貢献した実績を持っています。

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