ぶらくり丁商店街

ぶらくり丁商店街について

ぶらくり丁商店街は、和歌山県和歌山市にある中心的な商店街及び歓楽街で、和歌山駅と和歌山市駅の中間に位置しています。名称の正式な表記はひらがなの「ぶらくり丁」ですが、和歌山バスの停留所名ではカタカナ表記の「ブラクリ丁」が用いられています。

概要

この商店街は、単独の商店街として存在しているだけでなく、本町通り、ぶらくり丁、中ぶらくり丁、東ぶらくり丁、ぶらくり丁大通り、北ぶらくり丁を含む6つの商店街の合体した総称でもあります。これらの商店街が集まって、約250店の店舗を持つ和歌山市中央商店街連合会が形成されています。ぶらくり丁は、かつては非常に賑わっていた場所であり、「和歌山ブルース」という歌でもその繁栄が歌われていますが、近年は商店街の衰退と共にその活気も失われつつあります。

歴史

発祥

ぶらくり丁の起源は1830年に遡ります。和歌山城の丸の内と城下を結ぶ大手通りの南北に広がる地域が商業地として発展しました。しかし、同年に発生した大火によって多くの店舗が焼失。その後、町の大年寄であった和田九内正主の申し出で、食料や衣料を扱う商人たちが集まるようになり商店街が始まります。この商道は、商人たちが商品を「ぶらくって」通りに掛ける様子が由来で「ぶらくり丁」と名付けられました。

明治以降の発展

明治時代になっても、和歌山は繁栄を続け、商店街もさらに発展しました。和歌山市は1889年に市制を施行し、県内では神戸、姫路、堺に次いで4番目の市となります。この時期、ぶらくり丁は和歌山を代表する繁華街となり、1932年には丸正百貨店が開業し、商店街の核となります。映画館が複数オープンし、買い物客で賑わいましたが、1970年代になると、その影響で活気が低下していきます。

大学移転の影響

1986年、和歌山大学が新たなキャンパスに移転したことにより、学生の往来が減少し、安価な衣料品店や食料品店が姿を消しました。この変化は商店街の衰退に拍車をかけました。

交通の問題

ぶらくり丁商店街は、主要な鉄道の駅からは距離があり、交通の便が悪いのも大きな問題となりました。商店街周辺に大きな駐車場が少なく、郊外の大型店舗に客を奪われる現象が起こります。1987年には和歌山近鉄百貨店が駅前に移転したため、丸正百貨店は大きな影響を受け、追い詰められていきます。

破綻と活性化の取り組み

未練を捨てきれない商店街でしたが、2001年に丸正百貨店が自己破産し、商店街の衰退は加速します。その後、協同の町づくり機関が設立され、地域の活性化に取り組むこととなりました。

ぶらくり丁ループバスの計画

交通アクセスの改善は商店街の活性化に重要な要素でした。そのため、「ぶらくり丁ループバス」というシャトルバスが計画され、和歌山バスが運行を担当しました。しかし、運行は市の意向に従ったため、実際の利用者は少なく、短期間で廃止される結果となります。

現在の取り組み

近年では、町の活性化のために多くのイベントや新たな試みが行われています。例えば、毎年開催されるローカルイベントや特産品を販売する催事などがあり、ぶらくり丁に活気を取り戻す努力がされています。また、大学や商業施設などの設立を目指し、地域の活性化案が進行中です。

まとめ

ぶらくり丁商店街は、歴史的な背景を持ちながらも現代の経済状況に影響され、厳しい時代を迎えています。地域全体の衰退にも見舞われ、多くの困難に直面していますが、地元の人々と商業施設の協力によって、再び活気を取り戻す日が来ることを願っています。

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