ぽっかぽか

漫画『ぽっかぽか』

『ぽっかぽか』は深見じゅんによって創作された日本の漫画作品で、1987年から2015年まで集英社の『YOU』において連載されました。この作品は、田所家という平凡なサラリーマン家庭を中心に展開されるホームコメディであり、特に結婚生活や育児に関する様々なエピソードが描かれています。全19巻の単行本に加え、続編として新ぽっかぽかが全3巻、さらに文庫版も存在します。

物語の舞台は自然豊かな郊外のベッドタウンで、主人公の田所麻美とその夫・慶彦、そして幼い娘・あすかの日常が描かれています。様々な家族問題や社会問題が絡み合い、特に麻美のママ友たちとの関係を通じて、若い夫婦やその周囲が抱える悩みが浮き彫りにされます。麻美の周囲には、若いママたちの不妊問題や結婚生活の困難も描かれており、時には夫・慶彦のリストラや熟年離婚といった深刻なテーマにも光が当たります。特に麻美視点のエピソードや、幼いあすかの視点からの描写は、時に絵本のように詩的で印象的です。

テレビドラマ化

『ぽっかぽか』はTBS系列で「花王 愛の劇場」として3度にわたりドラマ化されました。1994年から1997年にかけて放送されたこのシリーズは、それぞれ全30話、40話、45話で構成されており、ファンから愛され続けています。また、2013年にはTBSチャンネルでこれらの作品が一挙放送され、2017年にはBS-TBSで再放送されるなど、再評価されています。

主な登場人物

• - 田所麻美（七瀬なつみ）: 本作の主人公であり、朝寝坊でお昼寝が大好きな主婦。結婚前はアパレル業界で働いており、趣味は作詞と作曲。
• - 田所慶彦（羽場裕一）: 麻美の夫で、田村精密機械の営業マン。お見合い結婚をしたが、麻美への愛情は深い。優しさを持ちながらも頑固な面も。
• - 田所あすか（上脇結友）: 田所家の幼稚園児で、親しみやすい性格を持つ。年齢に見合った可愛い言動が印象的。

この他にも田所家の隣人や同僚、友人が登場し、彼らの人間関係や成長が物語を彩ります。特に、麻美のママ友である鶴見幸子や中村家の仲間たちとの関係にも注目が集まります。

主題歌および制作

本作の主題歌「しあわせまだかい」は、シリーズごとにRemixされ、特に心温まるメロディーが印象的で多くのリスナーの心に響きました。脚本や演出に関わったスタッフたちの手腕も光り、多様な世代に愛される作品となっています。

以上のように、『ぽっかぽか』は家庭の愛や悩み、友情や成長を描いた心温まるストーリーで、漫画だけでなく映像メディアでも幅広い支持を集めてきました。その独特な世界観とキャラクターたちの魅力は、今なお多くのファンに敬愛され続けています。

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