ヨシダ

ヨシダ：日本産馬初のアメリカダートG1制覇馬

ヨシダは、日本を生産地とし、アメリカ合衆国で調教された競走馬です。その名を冠したように、生産者であるノーザンファーム代表の吉田勝己氏に由来しています。ヨシダは2018年、オールドフォレスター・ターフクラシックステークスとウッドワードステークスという2つのGIレースを制覇するという偉業を達成しました。特にウッドワードステークスの勝利は、日本生産馬として初のアメリカダートG1制覇という歴史的快挙となりました。さらに、2017年にはヒルプリンスステークス（GII）も制しており、その高い競走能力を示しています。

ヨシダの歩み

ヨシダの母は、北米で5つの重賞レースを制した名牝ヒルダズパッションです。2011年、ファシグティプトン・ケンタッキー・ミックスセールにおいて、吉田勝己氏によって高額で落札され、日本へ送られました。ヨシダは、この名牝の2番仔として2014年に誕生しました。

1歳となったヨシダは、セレクトセールにおいて高額で落札され、アメリカへと渡ります。そして、2歳時にはアケダクト[[競馬場]]でデビュー。2着という好成績を残し、その潜在能力の片鱗を見せつけました。

3歳シーズンには、アメリカで初勝利を挙げると、その後も安定した成績を残し、10月にはヒルプリンスステークスで重賞初制覇を飾ります。

4歳シーズンは、ヨシダにとって飛躍の年となりました。5月にはオールドフォレスター・ターフクラシックステークスでGI初制覇。同日には、イギリスでも日本産馬サクソンウォリアーが2000ギニーを制覇し、英米での日本産馬による同日GI制覇という快挙が実現しました。その後、ロイヤルアスコットミーティングにも遠征しましたが、5着に終わりました。しかし、8月にはウッドワードステークスで念願のアメリカダートG1制覇を果たします。この勝利は、日本生産馬の歴史に新たな1ページを刻むこととなりました。その後、ブリーダーズカップ・クラシックにも出走し、4着という健闘を見せました。

5歳シーズンは、思うような結果を残せず、精彩を欠くレースが続きました。しかし、夏頃からは復調の兆しを見せ、ホイットニーステークスで2着、ウッドワードステークスで3着に入るなど、再びその能力の高さを示しました。そして、ブリーダーズカップ・クラシックへの出走を最後に現役を引退しました。

種牡馬として

引退後は、アメリカのウインスターファームで種牡馬として繋養されました。初年度は148頭の牝馬に種付けを行い、2023年には初年度産駒がデビュー。その後、2024年には日本へ輸入され、北海道日高町のダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスで種牡馬として供用されることとなりました。2024年3月には、日本での産駒初勝利が生まれました。

ヨシダの血統と家族

ヨシダの半妹には、2020年のシンザン記念を制したサンクテュエール（父：ディープインパクト）がいます。

ヨシダの活躍は、日本産馬の国際的な競争力、そしてその可能性を大きく示したと言えるでしょう。その功績は、長く人々の記憶に刻まれることでしょう。

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