アロンアルフア

アロンアルフア：瞬間接着剤の代名詞

アロンアルフアは、東亞合成が製造・販売するシアノアクリレート系の瞬間接着剤であり、そのブランド名は広く知られています。高度医療管理機器としては第一三共が販売を担当しています。

歴史

1963年に工業用として誕生し、1971年には一般家庭向けに成分を調整した製品が発売されました。初期の青色の容器は、液体の硬化に関するクレームを受け、現在の黄色い容器へと変更されました。容器の改良により、以前は蓋として使用されていた針は不要となりました。

特徴

アロンアルフアは、その接着力の高さから、瞬間接着剤の代名詞となっています。一般家庭用はコニシが販売委託を受け、「ボンド アロンアルフアシリーズ」として展開しています。海外へも輸出されており、アジアや北米を中心に30カ国以上で販売されています。

2019年には、「一般消費者向け瞬間接着剤最長寿ブランド」としてギネス世界記録に認定されました。

製品概要

（シアノアクリレート系接着剤の一般的な性質については、瞬間接着剤の記事を参照してください。）

アロンアルフアは、「一般用」「ゼリー状」「ハイスピード」「プチペン」など、様々なシリーズが展開されています。ブランド名の由来は、矢作工業設立当初の商標である弓矢（アロー）、合成樹脂の「ロン」、そして主成分の「アルファシアノアクリレート」から来ています。子会社のアロン化成も、東亞合成から商標権の使用許諾を得ています。

商品名の末尾は「アロンアルファ」ではなく「アロンアルフア」ですが、読み方は『フア』ではなく『ファ』です。

歴代コマーシャル

アロンアルフアのコマーシャルは、奇抜なアイデアで数々の賞を受賞しています。ただし、CM内の演出は一発撮りであり、危険なため一般の人が真似をしないように注意喚起されています。

壁にアロンアルフアを塗り、オートバイの前輪を接着させて停止させる。
ハンマー投げの部品を接着し、実際に投げる。
割れたレコードを修復して再生する。
ジープ2台を接着剤で繋ぎ、瓦礫の斜面を引き上げる。
ゴルフボール上で回転する独楽の軸に接着剤を垂らし、回転を止める。
パワーショベルを鉄棒に接着して懸垂する。
風船に接着剤を塗り、ダーツの矢を刺しても割れない。
人形をアイスホッケーのパックやジェットコースターに取り付け、耐久性をテストする。
自転車の上に自動車を乗せて走行する。
雑技団員がシーソーに接着剤を塗り、バク転をする。
アイロンをテーブルに接着し、逆立ちをする。

近年では、「壊れたら直す」というメッセージを伝えるCMも制作されました。ロボットや電気スタンド、ハイヒールなどが捨てられる社会風刺的な内容も含まれています。

2010年のCMでは、ロンドンの2階建てバスの天井をクレーンで持ち上げる実験的な映像が用いられました。

イメージキャラクターは、今直筑乃（いますぐ つくの、声：阿澄佳奈）が担当しています。2021年からは、2020年東京オリンピック男子柔道100kg級金メダリストのウルフ・アロンが出演しています。

過去には、声優・俳優・ナレーターの内海賢二が古代ギリシャ風の衣装で出演していました。

コマーシャル以外での性能実験

テレビ番組「ほこ×たて」では、アロンアルフアがネオジム磁石を接着できるかを実験し、見事に接着に成功しました。

類似商品

100円ショップでは、「ツリロンアルファ」や「ゼリーアルファ」など、アロンアルフアに類似した商品が販売されています。

脚注

参考文献

読売新聞 2017年7月19日 13面 「ロングセラーの理由」

関連項目

豊登

外部リンク

東亞合成株式会社
コニシ株式会社
アロンアルフア

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