イオンモール浜松市野

イオンモール浜松市野は、静岡県浜松市中央区に位置する大規模なショッピングセンターです。

概要と沿革

当施設の歴史は、2005年6月24日に「イオン浜松市野ショッピングセンター」として始まりました。建設にあたっては、かつて市野ゴルフ倶楽部のショートコースとして使用されていた土地の一部と、近藤紡績所の市野工場で使われなくなった遊休地が活用されました。施工は大林組が手掛け、イオン株式会社が当初の運営を担いました。

開業から3年後の2008年9月26日には、施設の大規模な増床リニューアルが実施されました。これにより、新たに約100店舗の専門店が加わり、総店舗数は約220店舗へと大幅に増加。この改装を機に、ユニクロやニトリといった有力テナントが出店し、施設の魅力を一層高めました。

名称についても変遷をたどります。まず、核店舗であるスーパーマーケット部分は、イオングループ全体の店舗ブランド統一施策に基づき、2011年3月1日に「ジャスコ浜松市野店」から「イオン浜松市野店」へと改称されました。続いて同年11月21日には、イオンが展開する大型ショッピングセンターのブランド名を「イオンモール」に統一する方針に伴い、施設全体の名称も現在の「イオンモール浜松市野」へと変更されました。

運営体制においては、2013年11月1日をもって重要な変更がありました。それまでイオンリテールが運営管理していた大型ショッピングセンターの業務がイオンモール株式会社へ委託されることになったため、当施設も同社による管理・運営体制へと正式に移行しています。

立地と商圏戦略

イオンモール浜松市野が所在する浜松市内には、既に西区にイオンモール浜松志都呂やイオン浜松西ショッピングセンターといった同グループの大型商業施設が存在しています。このような状況下で、自社グループ間での過度な競合を避けるため、当施設は浜松市よりも東側、具体的には磐田市や袋井市といった地域からの集客を重視した商圏戦略を展開しています。

交通アクセスと周辺施設

交通手段としては、公共交通機関でのアクセスも考慮されています。施設敷地内には「イオンモール浜松市野停留所」が設置されており、これは単なるバス停ではなく、複数の路線が乗り入れるミニバスターミナルのような機能を果たしています。バスを利用して来店した買い物客に対しては、降車時に整理券と引き換えに「お帰りきっぷ」というバス乗車券が配布されるサービスも行われており、バス利用を促進しています。自家用車で来館する際は、広大な平面駐車場と屋上駐車場を利用することができます。

また、イオンモール浜松市野の敷地内やその周辺には、ケーズデンキやラウンドワンといった大型店舗に加え、アミューズメント施設のコンコルド、スポーツジムのメガロス浜松市野などが立地しており、ショッピングだけでなく多様な目的で訪れることができる複合的な商業エリアを形成しています。

その他の出来事

特筆すべき出来事として、2013年には、販売されていたポテトチップス商品に付属していた野球選手カードの一部に切り込みが入れられていたとして、関連する人物が逮捕される事案が発生しました。また、近年の動向として、2021年12月11日には、東京オリンピック・パラリンピックを記念した「ゴールドポストプロジェクト」により、1階の専門店東入口外に金色の郵便ポスト（第20号）が設置されています。

略年表

2005年6月24日：「イオン浜松市野ショッピングセンター」として開業。
2008年9月26日：大規模な増床リニューアルを実施。
2011年11月21日：施設名称を「イオンモール浜松市野」に変更。
2013年11月1日：イオンモール株式会社へ管理・運営を移管。

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