ウィザードリィ

ウィザードリィ

ウィザードリィ（Wizardry）は、1981年に米国のサーテック社がApple II用にリリースした3DダンジョンRPGシリーズです。このゲームは、今日のロールプレイングゲーム（RPG）の発展に多大な影響を与え、多くの後続作品に模倣され、さらにはそのジャンルの基盤を築いたとされています。特に、日本での人気は高く、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーといった名作にもその影響が色濃く表れています。

シリーズの歴史

オリジナルのウィザードリィは「狂王の試練場」というタイトルで初めて登場し、その後2001年の「ウィザードリィ8」まで続きました。サーテック社はその後倒産しましたがシリーズの版権は日本企業に引き継がれ、多数のスピンオフ作品が制作されています。

ゲームプレイの特徴

プレイヤーは主観視点で描かれた迷宮を探検し、6人までのパーティーメンバーと協力して敵を倒し、キャラクターを成長させていくのが基本的なスタイルです。特定の職業に応じて役割が異なり、戦士や盗賊、僧侶、魔法使いといった多様なキャラクターが編成されます。さらに、敵を倒すことで得られる経験値（E.P.）と通貨（G.P.）は、全体ではなく各メンバーに均等に配分されるため、戦略的なパーティ構成が求められます。

パーティの中には宝箱も存在し、戦利品を得るチャンスがありますが、開封にはリスクが伴い、罠にかかることもあるため慎重な判断が必要です。磁気テープやフロッピーディスクを用いてキャラクターの転送が行われ、異なるシナリオで成長したキャラクターを使用することができます。

多様なキャラクターとシステム

プレイヤーが作成するキャラクターには、種族や職業があり、これによって特性や能力が異なります。例えば、エルフは魔法に優れ、ドワーフは力と生命力が強いというふうに、各種族の特性を活かした戦略が必要です。また、「レベル」の概念や、プレイヤーキャラクターの成長もゲームの重要な要素です。

職業の種類と分布

ウィザードリィにはさまざまな職業が設定されており、シナリオに応じて異なるタイプのキャラクターを選ぶことができます。戦士、魔術師、僧侶などの基本職に加え、上級職も存在し、条件を満たしたキャラクターは職業を転職できるシステムは、育成の楽しさを倍増させています。

舞台設定とストーリー

ウィザードリィの舞台はファンタジーの世界で、モンスターのデザインやストーリーには様々な神話や展開を取り入れています。主人公たちは悪の魔術師ワードナを倒し、様々な冒険を経て成長していく様子が描かれています。物語には日本の文化や影響も色濃く見られ、独自のパロディ要素が散りばめられています。

開発と受容

本作のメインデザイナーであるロバート・ウッドヘッドとアンドリュー・グリーンバーグは、コンピュータRPGが生まれた初期の時代においてその礎を築きました。ウィザードリィはその人気と革新から、RPG業界において非常に重要な作品とされています。特に、対戦するモンスターを表示したコマンド式の戦闘システムは、後続の多くのゲームに採用されることとなりました。

現在の展望

2023年にデジタルエクリプスからリメイク版が発表されるなど、ウィザードリィシリーズは今なお進化を続け、新たなファンを獲得しています。これまでの歴史は、ゲームがいかに発展し、プレイヤーに新しい体験を提供してきたかを物語っています。

もう一度検索