エシティ

エシティ：パーソナルケア用品の世界的企業

エシティ（Essity AB）は、スウェーデン・ストックホルムに本社を置く多国籍企業です。世界150カ国以上で事業を展開し、パーソナルケア用品の製造・販売において世界的なリーダーとしての地位を確立しています。同社は、個人向け衛生用品から業務用衛生用品まで、幅広い製品を提供しています。

エシティの歴史：SCAからの独立

エシティの歴史は、1975年にパルプ・製紙会社のスベンスカ・セルローサ（SCA）が、ヨーテボリに拠点を置くパーソナルケア用品大手のメンリッケ（Mölnlycke）を買収したことに始まります。SCAはその後も、数々の企業買収を通じて事業を拡大し、パーソナルケア用品事業を強化していきました。 重要な買収には、1995年のPapierwerke Waldhof-Aschaffenburg（PWA）、2004年のInternational Paperのティッシュペーパー・パーソナルケア用品部門、2007年のプロクター・アンド・ギャンブルのヨーロッパ地域のティッシュペーパー・タオル事業などがあります。また、中国のティッシュペーパー製造業者Vindaの株式を取得し、韓国や東南アジアでの事業をVindaに統合することで事業の再編を行い、グローバルな展開を加速させました。

SCAのパーソナルケア用品部門は、2017年6月15日に独立し、エシティとして株式公開されました。この独立により、エシティは、より迅速かつ柔軟な経営体制を確立し、市場の変化に迅速に対応できるようになりました。

エシティの主要ブランド

エシティは、世界中で多くのブランドを展開しています。その中には、排泄ケア用品で知られる「TENA（テーナ）」、業務用衛生用品の「Tork」、絆創膏の「Leukoplast」など、世界的に認知度の高いブランドが多く含まれています。その他にも、「Libero」「Libresse」「Lotus」「Nosotras」「Saba」「Tempo」「Vinda」「Zewa」など、多様なブランドで世界中の消費者のニーズに応えています。それぞれのブランドは、特定の市場や製品カテゴリに特化することで、消費者に最適な製品を提供することに注力しています。

日本における事業：ユニ・チャームとの合弁

日本では、ユニ・チャームとの合弁企業であるユニ・チャームメンリッケ株式会社が1997年に設立されました。同社は、「TENA（テーナ）」ブランドを中心に、排泄ケア用品の製造・販売を行っています。東京に拠点を置く同社は、日本の高齢化社会におけるニーズに対応し、高品質な排泄ケア用品を提供することで、多くの高齢者とその家族の生活を支えています。TENAブランドは、1970年代以降、SCA、メンリッケを経て、現在ではエシティの主要ブランドとして、世界中で高い評価を得ています。

エシティの未来

エシティは、持続可能な開発目標（SDGs）を重視し、環境への配慮と社会貢献を重視した事業活動を展開しています。持続可能な原材料の調達や、省エネルギー技術の導入など、環境への負荷を軽減するための取り組みを積極的に行っています。また、地域社会への貢献にも力を入れており、世界中で様々な社会貢献活動を実施しています。 エシティは、今後も革新的な製品開発と持続可能な事業活動を推進することで、人々の健康と生活の質の向上に貢献していくことを目指しています。ナスダック・ストックホルムにも上場しており、グローバルな企業としての高い透明性と信頼性を維持しています。

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