オペレーションウルフ

オペレーションウルフ (OPERATION WOLF)

『オペレーションウルフ』は、1987年11月にタイトーが開発した日本のアーケード用ガンシューティングゲームです。このゲームは、プレイヤーが主人公となり、南米のチェリゴ国において敵組織に捕らわれた前大統領エンリコやアメリカ大使館の職員を救出するというストーリーを展開します。1人称視点から進むファーストパーソン・シューティングゲームであり、光線銃を利用した新しいゲームスタイルを創出した先駆的な作品でもあります。

ゲームの特徴

本作は、エレメカが衰退し、ビデオゲームが主流となる中で、ガンシューティングという新たなジャンルを切り開きました。1980年代後半から1990年代初頭にかけて愛された「マシンガンタイプ」のガンシューティングゲームの代表作となり、プレイヤーがボタンを操作して特殊攻撃を行うという概念も本作から進化しました。その結果、国内外で大ヒットを記録し、特に分かりやすい人質救出のテーマが多くのプレイヤーに支持されました。

弾薬は無制限ではなく、避けなければならない標的（人質）も存在するため、慎重なプレイが求められました。フルオート射撃の銃ではありますが、トリガーストロークが長かったため、熟練者はセミオート射撃でのスキルを発揮し、敵の体に装備されたボディアーマーを打開するために頭部を撃つというテクニックも可能でした。弾薬が尽きると、数秒ごとに補充される仕組みも賢く、プレイヤーに戦略的思考を促しました。ゲームオーバーになると、特別な演出が用意されており、捕虜として捕らえられるというシステムがプレイヤーに鮮烈な印象を与えました。

また、専用の筐体では、銃は固定式であるのが一般的でしたが、一部にはケーブル接続の分離型もあり、実銃のように自在に構えたり射撃することができました。しかし、ライトガン方式のため、ゲーム内での画面の激しいフラッシュが発生するため、最近では現役での稼働が難しくなっています。特に「ポケモンショック」の事件以降、プレイヤーには注意が求められることが多いです。

ゲームプレイとストーリー

『オペレーションウルフ』では、プレイヤーは4つのステージの中から1つを選択し、敵を撃退しながら進んでいきます。特定のステージをクリアすることで、より難易度の高い次のステージへ進むことが可能になります。敵の待ち伏せに遭遇したり、弾薬庫を攻略することによって、回復アイテムや弾薬を手に入れる要素も用意されています。プレイヤーは最終的に、すべての捕虜を脱出させることを目指します。

ストーリーは、南米チェリゴ国で発生したクーデターによって始まります。政府要人が次々に捕らえられ、前大統領エンリコやアメリカ大使館の職員が処刑されそうになります。この状況に対し、アメリカの政府は「オオカミ作戦」を発令し、傭兵たちによる人質救出作戦が展開されていきます。

移植版と評価

本作は1988年に北米や欧州の様々なホビーパソコンへ移植され、その後もファミリーコンピュータやPCエンジン、セガ・マスターシステムなど、多くのプラットフォームに登場しました。アーケード版は、後にPlayStation 2やXbox、Windows用ソフトに収録されるなど、長い間親しまれています。ゲーム誌の評価では高い評価を獲得し続け、国内外問わずその影響を評価されています。

続編としては『オペレーションサンダーボルト』が1988年に登場し、その後もシリーズとして『オペレーションウルフ3』や『オペレーションタイガー』が発表されました。

このように、『オペレーションウルフ』は単なるゲームを超え、ガンシューティングゲームの金字塔ともいえる作品となっています。

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