オーミケンシ

オーミケンシ株式会社について

オーミケンシ株式会社は、大阪府大阪市に本社を置く、レーヨン綿や糸などの加工販売を主な事業とする企業です。1917年に近江絹綿株式会社として滋賀県彦根市で創業し、当初は絹紡糸の半製品生産を手掛けていました。その後、時代の変化とともに事業内容を変化させ、現在では繊維事業を主力としています。

概要

1917年（大正6年）に夏川熊次郎によって近江絹綿株式会社として設立されたオーミケンシは、当初は絹紡糸の半製品を製造していました。その後、繊維製品の製造・販売へと事業を拡大し、日本の株式市場の株価指数である日経平均株価にも採用された時期もありましたが、1987年に日本電信電話の上場により除外されました。また、アパレル部門を分離独立させたミカレディという子会社が存在したことでも知られています。現在、兵庫県加古川市に工場があるほか、ブラジルには綿糸を製造する子会社を保有しています。2021年3月期の連結業績では、繊維事業が売上の77%を占めており、海外比率は2007年3月期で11.9%となっています。その大半が中南米（ブラジル・アルゼンチン）向けです。

沿革

オーミケンシは、100年以上の歴史を持つ企業であり、その間に様々な変遷を遂げてきました。

1917年（大正6年）：滋賀県彦根市に近江絹綿株式会社を設立（資本金50万円）。
1919年（大正8年）：近江絹絲紡績株式会社に商号を変更。
1949年（昭和24年）：東京証券取引所2部、大阪証券取引所2部（後に東証に統合）、名古屋証券取引所、京都証券取引所（後に大証に統合）、福岡証券取引所に株式を上場。
1950年（昭和25年）：本社を大阪府大阪市に移転。
1954年（昭和29年）：長浜工場で「人権争議」（近江絹糸争議）が発生、106日間のストライキを経て労働組合側が勝利。
1961年（昭和36年）：任天堂と共同出資で三近食品を設立。
1965年（昭和40年）：任天堂が三近食品から撤退。
1968年（昭和43年）：オーミケンシ株式会社に商号を変更。
1969年（昭和44年）：ミカレディ部門が独立し、ミカレディ株式会社が設立。
2000年（平成12年）：綿紡績・不織布・レーヨン製造事業をオーミケンシコットン・テクノ株式会社、オーミケンシレーヨン株式会社に移管。
2006年（平成18年）：上海（中国）に「近絹（上海）商貿有限公司」を設立。
2010年（平成22年）：オーミ・リアルエステート、ミカレディ、オーミケンシレーヨンを吸収合併。
2018年（平成30年）：本社を大阪市中央区瓦町二丁目から大阪市中央区南本町四丁目に移転。
2020年（令和2年）：不採算事業である繊維事業（レーヨンわた・糸の生産および関連事業、テキスタイル事業）からの撤退を発表し、全従業員約310人を対象に退職勧奨を実施。

関連項目

近江高等学校：彦根工場の敷地内にあった近江実修工業学校が前身。
近江短期大学

外部リンク

オーミケンシ公式サイト
絹糸・人権闘争'>近江絹糸・人権闘争に関する資料
* 渋沢社史データベース

オーミケンシは、創業から100年以上にわたり、繊維業界で事業を展開してきました。近年では事業再構築を行い、新たな展開を目指しています。

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