グリーンコーヒー

グリーンコーヒーとは

グリーンコーヒーとは、焙煎する前のコーヒー豆、つまり生豆のことです。また、この生豆から成分を抽出した飲み物も指します。近年、その健康効果が注目されており、特にダイエットや血糖値の改善に役立つと研究が進められています。

グリーンコーヒーに含まれる成分

コーヒー豆には、様々な成分が含まれていますが、特に注目されているのが以下の3つです。

カフェイン: 気管支を広げる作用があり、呼吸機能を改善することで呼吸器系の疾患による死亡リスクを減少させる可能性があります。
カテキン: 動脈硬化の防止に効果があるとされ、心疾患や脳血管障害のリスクを減少させる効果が期待できます。緑茶などにも含まれている成分です。
クロロゲン酸: 血糖値を下げる働きがあり、ホルモンの分泌を促し、糖尿病などの疾患リスクを減少させる可能性があります。また、コーヒーの香りや苦味の成分でもあります。

これらの成分の中でも特にクロロゲン酸は、焙煎によって減少してしまうため、浅煎りのコーヒーや生豆で摂取することが推奨されます。生豆のまま摂取するのが最も効果的であると考えられています。

グリーンコーヒー人気の背景

こうした研究結果を受けて、アメリカではグリーンコーヒーブームが起こりました。日本でも、オーガニック系カフェやこだわりのある喫茶店などで提供されるようになり、健康志向の高まりとともに注目を集めています。

また、浅煎り豆をベースに深煎り豆をブレンドし、マンノオリゴ糖を配合した特定保健用食品の缶コーヒーや、アラビカ種のグリーンコーヒーから作られたエナジードリンクも発売されており、グリーンコーヒーの健康効果への関心が高まっています。

臨床試験による効果

グリーンコーヒーの健康効果は、臨床試験によっても裏付けられています。インドで行われた試験では、過体重の男女にグリーンコーヒーの抽出液を投与したところ、22週間後に平均8kgの体重減少、体脂肪の平均15.8%減少、BMIの10.3%減少が確認されました。さらに、悪玉コレステロールの減少や血糖値の改善も認められています。

また、別の研究では、健康な男女を対象に、クロロゲン酸を投与する試験が行われました。その結果、クロロゲン酸の投与量に応じて、血糖値の低下効果が増大することが確認されています。特に、GCA投与後約75分から血糖値低減効果が始まり、90分から120分後に効果のピークがあることが判明しました。副作用については、胃腸、心血管、交感神経に関するものは確認されませんでした。

まとめ

グリーンコーヒーは、焙煎前のコーヒー豆であり、カフェイン、カテキン、クロロゲン酸などの成分が豊富に含まれています。特にクロロゲン酸は、血糖値の改善やダイエット効果が期待できるとされ、健康志向の高まりとともに注目を集めています。効果的に摂取するためには、浅煎りや生豆で摂取することが推奨されます。

参考情報

ACS Publications "Contribution of Chlorogenic Acids to the Inhibition of Human Hepatic Glucose-6-phosphatase Activity in Vitro by Svetol, a Standardized Decaffeinated Green Coffee Extract"
Cambridge university British Journal of Nutrition
全日本コーヒー協会

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