シトー会

シトー会について

シトー会（シトーかい）、正式にはシトー修道会（シトーしゅうどうかい）は、カトリック教会に属する修道会の一つです。ベネディクト会から分派し、厳しい戒律とシンプルな生活を実践することで知られています。特にフランス・ブルゴーニュ地方に起源を持ち、修道士のロベール・モレームによって1098年に設立されたシトー修道院が祖となります。シトー会は「聖ベネディクトの戒律」を厳格に守り、装飾的な彫刻や美術の使用を控えているため、クリュニー会の豪華とは対照的な存在として位置づけられています。

シトー会の設立

ロベール・モレームは元々クリュニー会の修道士であり、その中で「聖ベネディクトの戒律」に関して意见の相違や対立が生じた結果、シトー修道院を設立することになりました。設立から数年後、ロベールは教皇ウルバヌス2世の指示によりモレーム修道院に戻ることになり、その後、アルベリック・ド・シトーとステファン・ハーディングが継承しました。彼ら3人がシトー会の創立者として認識されています。

シトー会の成長と影響

シトー会は、その後、クレルヴォー修道院の設立とベルナール（クレルヴォーのベルナルドゥス）の指導下で大きく成長しました。1115年に設立されたクレルヴォー修道院は、シトー会の中心的な拠点となり、ベルナール自身が院長に任命されました。彼はシトー会の発展に大きく寄与し、カトリック教会やヨーロッパ全体にもその影響を及ぼしました。そのため、シトー会はベルナルド会とも呼ばれることがあります。

逆境と復興

しかし、ベルナールの死後、シトー会は衰退し始め、国際的な紛争や疫病の影響によって地域ごとのグループに分断されました。特にフランス革命においては、教会全体が困難な時期を迎え、シトー会も一時的にフランスから姿を消しました。しかし革命終了後、亡命していた修道士たちがフランスに戻り、シトー会は復興しました。この過程で、厳格な規律に基づく厳律シトー会、いわゆるトラピスト会も形成されました。

現在のシトー会

今日では、厳律シトー会が独立した修道会として存在し、シトー会はその中で寛律シトー会として活動しています。シトー会は、労働を重んじ、自ら農業に携わり、農民を教育することで地域社会に貢献してきました。また、修道士たちの生活は質素でありながら、知識の追求や、修道院作業を通じて自足した環境を目指しています。

シトー会に関連する聖人たち

シトー会には、多くの聖人たちも所属していました。代表的な人物には、モレームのロベール、アルベリック、ステファン・ハーディング、そしてクレルヴォーのベルナルドゥスが挙げられます。彼らの教えは今も多くの人々に影響を与えており、シトー会の精神は今日でも受け継がれています。

関連項目

• - フォントネーのシトー会修道院
• - 厳律シトー会（トラピスト会）
• - ベネディクト会

外部リンク

• - 那須の聖母修道院（厳律シトー会）
• - 聖ベルナルド女子修道会

もう一度検索