シーガイア

フェニックス・シーガイア・リゾート：宮崎を代表するリゾート施設の光と影

シーガイア、現在の正式名称「フェニックス・シーガイア・リゾート」は、宮崎県宮崎市に位置する広大なリゾート施設です。その名は、英語の「Sea（海）」と「Gaia（地球）」を組み合わせた造語で、壮大なスケールを象徴しています。

誕生と繁栄、そして破綻

シーガイアは、「観光県・宮崎」の復興を掲げ、リゾート法第1号の指定を受け「宮崎・日南海岸リゾート構想」の中核施設として誕生しました。バブル経済期に官民一体の巨大プロジェクトとして建設されましたが、バブル崩壊後の経済状況の悪化に加え、高価格帯による集客の低迷が重なり、経営は困難を極めます。2001年には、第三セクターとしては過去最大規模となる負債を抱え、会社更生法を申請、経営破綻しました。

外資による再生と新たな展開

経営破綻後、アメリカの投資会社リップルウッド・ホールディングスによる買収を経て、シーガイアは新たな道を歩み始めます。富裕層をターゲットとした経営戦略への転換や、東アジアからの観光客誘致の強化などにより、経営は徐々に改善。2007年には施設開業以来初の営業黒字を達成しました。

その後、セガサミーホールディングスがフェニックスリゾートを完全子会社化し、大規模な改修工事を実施。ホテル客室のリニューアルやコンベンションセンターの改修などが行われ、施設の魅力が向上しました。しかし、2024年、セガサミーホールディングスは運営会社を米投資ファンドに売却することを発表。シーガイアは再び新たな局面を迎えています。

象徴的な施設：オーシャンドーム

シーガイアを象徴する施設といえば、かつて存在した世界最大級の室内プール「オーシャンドーム」です。開閉式の屋根を持つ全天候型プールとして、1993年に先行オープンしました。しかし、入場者数の低迷により、巨額の赤字を抱え、2007年に閉鎖されました。その後、解体され、跡地には「アミノバイタルトレーニングセンター宮崎」が建設されています。

多彩な施設とアクティビティ

現在のシーガイアには、以下のような多彩な施設があります。

ホテル： シェラトン・グランデ・オーシャン[[リゾート]]、ラグゼ一ツ葉、コテージ・ヒムカなど、様々なタイプの宿泊施設があります。
温泉施設： 松泉宮では、趣の異なる温泉を楽しむことができます。
ゴルフ施設： フェニックスカントリークラブやトム・ワトソンゴルフコースなど、本格的なゴルフコースがあります。
その他： 宮崎市フェニックス自然動物園やフローランテ宮崎など、自然を満喫できる施設もあります。

スポーツとの関わり

シーガイアは、プロサッカークラブのキャンプ地としても知られています。過去には、ヴェルディ川崎や日本代表が合宿を行っています。また、2002年日韓ワールドカップでは、ドイツ代表のベースキャンプ地となりました。近年では、オーシャンドーム跡地に建設された「アミノバイタルトレーニングセンター宮崎」が、スポーツ振興の新たな拠点として期待されています。

エンターテイメントとの融合

シーガイアは、テレビ番組やゲームソフトのロケーションとしても利用されています。西部警察や水曜どうでしょうなどの人気番組に登場したほか、セガサターンのゲームソフト「恋のサマーファンタジー in 宮崎シーガイア」の舞台にもなりました。

まとめ

シーガイアは、バブル経済の象徴として誕生し、経営破綻という苦難を乗り越え、外資の導入や新たな経営戦略によって再生を遂げたリゾート施設です。オーシャンドームの閉鎖は惜しまれますが、新たな施設やアクティビティの導入により、その魅力は今も色褪せていません。開業30周年を迎えたシーガイアは、これからも宮崎県を代表するリゾート施設として、多くの人々に愛され続けることでしょう。

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