シー・シー・ピー

株式会社シー・シー・ピー（CCP Co., Ltd.）は、玩具、家電製品の製造販売を手掛ける日本の企業です。その歴史は、1955年に設立された商社、朝日通商株式会社に遡ります。当初は玩具の輸出を主としていましたが、1988年には子会社との合併を経て音響機器メーカーとしての側面も持つようになりました。

黎明期からカシオ傘下へ

朝日通商は自社ブランド「フェアメイト」で音響機器を製造販売し、Hi-Fi音響機器のOEM生産も行っていました。1970年代には海外へ生産拠点を拡大し、1987年にはCDラジカセの国外調達も開始するなど、積極的に事業を展開しました。1989年には社名を「株式会社朝日コーポレーション」に変更しますが、1991年、カシオ計算機株式会社に買収されます。これは、円高が進む中で海外生産を求めていたカシオが、朝日コーポレーションの海外拠点に着目したためでした。

カシオ傘下では電卓や時計の生産も行いましたが、経営は厳しく、2000年には債務超過に陥ります。同年10月には事業を別法人に移して朝日コーポレーションは解散、11月には特別清算を申し立て倒産しました。

バンダイ傘下へ、そして現在

事業を引き継いだ法人は、社名を「株式会社シー・シー・ピー」に変更し、2006年9月にはカシオから株式会社バンダイの傘下に入りました。これにより、バンダイナムコグループの一員となっています。

シー・シー・ピーは現在、玩具分野ではラジオコントロールカー（ラジコン）を中心に、室内用赤外線無線操縦ヘリコプター「ハニービー」や、パーティゲーム「イタイワニー」などが人気を集めています。家電分野では、「CCP'S」ブランドの加湿器、調理家電「BONABONA（ボナボナ）」シリーズ、ロボット掃除機「ラクリート」などを展開しています。

企業の歴史と変遷

シー・シー・ピーの歴史は、複数の変遷を経て現在に至ります。以下にその主な流れをまとめます。

朝日コーポレーション時代

1955年: 朝日通商株式会社として設立。
1988年: 子会社、朝日電機株式会社と合併。
1989年: 株式会社朝日コーポレーションに社名変更。
1991年: カシオ計算機の子会社となる。
2000年: 事業をカシオクリエイティブプロダクツ株式会社へ譲渡、解散。
2000年: 特別清算を申し立てる。

シー・シー・ピー時代

1997年: カシオエスビーシー株式会社として設立（ソフトウェア開発）。
1999年: 事業をカシオソフト株式会社へ譲渡。
2000年: 朝日コーポレーションから事業譲受、カシオクリエイティブプロダクツ株式会社に社名変更。
2000年: 株式会社シー・シー・ピーに社名変更。
2006年: 株式会社バンダイが全株式を取得。
2007年: 家電卸業者、株式会社電響社と業務提携。
2007年: 本社を東京都台東区へ移転。
2020年: 玩具事業を親会社バンダイへ移管。
2024年: 全株式が株式会社デンキョーグループホールディングスへ譲渡予定。

かつてのグループ企業とブランド

朝日通商時代には、多くのグループ企業がありました。株式会社不二商は玩具の輸入販売を手掛け、フィッシャープライス社やラベンスバーガー社などの日本総代理店でした。フェアメイト株式会社は音響機器の販売を担い、朝日電機株式会社は音響機器の製造を、朝日通信機はトランシーバーやラジコンユニットを製造していました。

また、旧朝日通商・朝日コーポレーショングループは、以下のようなブランドを扱っていました。

フェアメイト (FAIR MATE): ラジカセなどの音響機器や通信機に使用していた自社ブランド。
フォンメイト（PHONE MATE): 家庭用留守番電話機に使用していた自社ブランド。
ACOMS: ラジコン用プロポに使用していたブランド。
カシオ (CASIO): カシオ計算機傘下で生産していた音響機器や電卓。
SKC: 韓国の鮮京化学株式会社のブランドで、ビデオテープなどを販売。
* レゴ (LEGO): 1969年まで朝日通商が日本での販売権を持っていた。

シー・シー・ピーは、その歴史の中で様々な変化を遂げながら、玩具と家電製品の分野で確固たる地位を築いています。今後のさらなる発展が期待されます。

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