ジムIII

ジムIII（ジム・スリー）について

ジムIII（GM III）は、1986年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する架空の兵器です。この機体は、有人操縦式の人型機動兵器であるモビルスーツ（MS）の一つで、地球連邦軍の量産機として位置付けられています。本機は、前作『機動戦士Ζガンダム』に出現したジムIIの改良型であり、ガンダムMk-IIとはバックパックの形状などの類似点が見られます。

デザインと開発

デザインはカトキハジメが担当し、クリンナップは佐山善則が手掛けました。ジムIIIの初期デザインは、比較的太いシルエットでしたが、最終的に細めのスタイリッシュな外観に変更されました。このデザイン変更により、ジムIIIは他の機体と差別化された特徴を持つこととなりました。特に、アニメ版『機動戦士ガンダムUC』において、カトキによってリファインされ、脚部スラスターユニットや胸部の形状が改良されています。

設定と特徴

ジムIIIは、宇宙世紀0087年において主力機となるべく開発が進められました。ジムIIの延命策としての扱いを受けつつ、さらに近代化改修が施された機体です。資料によっては、ジムIIとは異なる新設計の機体とも位置付けられることがあります。アナハイム・エレクトロニクスによって、共同開発で制作され、地球連邦軍に正式に採用されました。

機体の設計においては、ガンダムMk-IIやバーザムの技術が多く取り入れられ、駆動系や装甲材質の改良が施されています。ジムIIIにはミサイルなどのオプション装備が追加可能で、主に支援機として運用されました。

ただし、ジムIIIの活躍期間は短く、わずか数年後にはより高性能なジェガンが登場したため、軍の関心は次第に薄れていきました。その結果、機体性能の向上が求められる中でジムIIIは出力不足という理由から主力MSとしての役割を失ってしまいました。

武装とバリエーション

ジムIIIは、機体各所にウェポン・ラッチが設置されており、状況に応じてオプション装備を換装することが可能です。主な武装には、ノーマル・ミサイル・ポッド、オプション・ミサイル・ポッド、大型ミサイル・ランチャー、ビーム・ライフル、ビーム・サーベル、60ミリバルカン砲、シールドが含まれます。

ジムIIIにはいくつかのバリエーションが存在し、例えば「ヌーベル・ジムIII」はガンダムMk-IIの技術を取り入れた新規製造型です。その他にも、早期警戒型やフルアーマー型など、特定の役割に特化したモデルも開発されました。これらのバリエーションは、実戦部署においてその多様性を発揮しました。

劇中での登場

ジムIIIは、デビュー作である『機動戦士ガンダムΖΖ』以来、様々な作品に登場しています。『機動戦士ガンダム UC』や『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』などでは、主力MSとして活躍する姿が見られますが、実戦での出番は意外と限られており、登場事例が少ない機体です。

ジムIIIのカラースキームは、エゥーゴやカラバのカラーが採用されており、特にグリプス戦役時の戦闘においては、そのカラーリングが際立ちました。

まとめ

ジムIIIは、ガンダムシリーズの中でも独特な地位を持つモビルスーツであり、証明された技術の結集とも言われています。少数派の運用を経て、後世の機体デザインにも多大な影響を与えました。ジムIIIが「ジム」の名を冠する最後の機体として、その地位を確立したことは間違いないでしょう。

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