スター誕生

スター誕生 / スタア誕生

「スター誕生」、または「スタア誕生」という名称は、異なるメディアで数多くの作品に冠されてきました。これらのタイトルは、しばしば無名の人物が努力や運命的な出会いによって輝かしい成功を掴むサクセスストーリーを描いています。

最も広く知られているのは、同名のアメリカ映画シリーズです。これは、すでに成功したスターと、見出されてスターダムを駆け上がる新人との関係を軸にした物語が繰り返しリメイクされてきたものです。最初の作品は1937年に公開された『スタア誕生』で、ウィリアム・A・ウェルマンが監督を務め、ジャネット・ゲイナーとフレデリック・マーチが主演しました。デヴィッド・O・セルズニックが制作したこの映画は、その後のリメイクの原点となりました。

このテーマは時代を超えて引き継がれ、1954年にはジョージ・キューカー監督により、ジュディ・ガーランドとジェームズ・メイソンを主演に迎えて再び映画化されました。ミュージカル要素が加わり、こちらも大きな成功を収めています。さらに1976年には、フランク・R・ピアソンが監督し、当時の人気スターであるバーブラ・ストライサンドとクリス・クリストファーソンが主演する形で現代的にアレンジされました。

そして比較的近年では、2018年にブラッドリー・クーパーが監督・主演を務め、世界的な歌姫レディー・ガガと共に主演した『アリー/ スター誕生|アリー_ スター誕生』が公開され、再び大きな話題となりました。このアメリカのリメイクシリーズとは別に、日本では1963年に酒井欣也監督、江利チエミ主演による同名映画が製作されています。

テレビ作品の分野でも、「スター誕生」や「スタア誕生」のタイトルが使われています。日本では、日本テレビ系列で放送されたオーディション番組『スター誕生!』が特に有名です。これは、多くのアイドルや歌手を輩出し、1970年代から1980年代にかけて人気を博しました。また、同じ日本テレビ系列では、お笑い芸人のオーディション番組として『お笑いスター誕生!!』も放送され、多くのお笑いタレントがここから巣立っていきました。ドラマとしては、同名の『スタア誕生』が日本のテレビで放送されたことがあります。国外では、韓国KBSが1997年に同名テレビドラマを製作・放送しました。アメリカの人気アニメシリーズ『ザ・シンプソンズ』にも、「Lisa with an 'S'」というエピソードの邦題として「スター誕生」が用いられています。さらに、日本のアイドルグループ乃木坂46が出演する日本テレビのバラエティ番組シリーズは、『乃木坂スター誕生!』として始まり、『新・乃木坂スター誕生!』、『超・乃木坂スター誕生!』と続いています。

舞台作品としては、2004年に青山劇場で上演されたミュージカル『スター誕生』があります。これはラサール石井が脚本・演出を手掛けたオリジナル作品で、今井絵理子、島谷ひとみ、仲間由紀恵らが主演を務めました。

音楽作品では、1976年のアメリカ映画『スター誕生』の主題歌『Evergreen (Love Theme from A Star Is Born)』が特に知られています。この曲は主演のバーブラ・ストライサンド自身が歌い、「スター誕生の愛のテーマ」として日本でも親しまれ、ストライサンドの代表曲の一つとなっています。同映画のサウンドトラック・アルバムもリリースされています。また、日本のヒップホップグループであるキングギドラは、アルバム『空からの力』に「スター誕生」という楽曲を収録しています。

小説作品としては、金井美恵子による長編小説『スタア誕生』があります。これは、著者の別の小説『噂の娘』の続編にあたる作品です。

このように、「スター誕生」または「スタア誕生」という名称は、エンターテインメントの様々なジャンルにおいて、才能の開花や成功への道のりを描く物語や企画のタイトルとして、繰り返し登場しています。

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