センジユ

センジユ：アングロアラブの至宝

センジユは、アングロアラブの競走馬として、そして種牡馬として、日本競馬史にその名を刻んだ伝説的な馬です。2年連続でアングロアラブ公営日本一に選出されるなど、競走馬としての輝かしい功績を残し、種牡馬としても数々の優秀な産駒を輩出しました。

競走馬時代：類まれな才能と不屈の闘志

日高の2歳セリで落札されたセンジユは、その後、倉内種太郎調教師に買い取られ、競走馬としてのキャリアをスタートさせます。デビューから頭角を現し、準重賞ビクトリーハンデを楽勝。その後も連勝を重ね、南関東3歳アングロアラブ最大の目標である全日本アラブ争覇を目指しました。しかし、スタートで出遅れた影響もあり、5着に終わります。

4歳になると、再び連勝街道を歩み始めます。重賞初勝利となる千鳥賞を制覇すると、古馬との混合戦にも挑戦し勝利を収めます。その後も数々の重賞競走で活躍しますが、兄タチナミに敗れるなど、苦杯を嘗める場面もありました。

センジユの真価が問われたのは、5歳になってからです。アングロアラブ重賞で3勝を挙げた後、サラブレッド系競走に挑戦します。当初はC級からのスタートでしたが、着実に実力を示し、大井の準重賞スプリンターハンデでは、後に啓衆社賞・年度代表馬となるオンスロートを破る大金星を挙げました。サラブレッドのオープン競走にも挑戦し、上位入着を果たすなど、その実力を証明しました。

6歳になると、アングロアラブ競走とサラブレッド系競走の両方をこなしました。アングロアラブの準重賞スプリンターハンデで勝利を収めると、秋の特別競走でも2勝目を飾りました。この年の活躍により、2年連続でアングロアラブ公営日本一に選出されます。7歳で引退するまで、サラブレッド系競走にも挑戦を続けましたが、勝ち星は掴むことができませんでした。

種牡馬時代：血統の偉大なる遺産

引退後は、門別町の日西牧場で種牡馬となりました。センジユは、アングロアラブの種牡馬として、セイユウと並ぶ成功を収めました。1974年と1975年には、中央・地方総合リーディングサイアーにも輝き、その繁殖能力の高さを証明しました。

センジユからは、ダイゴトウスイ、センジユスガタ、ヨシノセンジユ、ナルビハヤテなど、数多くの活躍馬が輩出されました。これらの産駒は、アングロアラブの競走で数々のタイトルを獲得し、センジユの血を受け継ぎ、新たな歴史を刻んでいきました。センジユの血統は、現在もアングロアラブ界に大きな影響を与え続けています。

センジユの系譜：母イースタンと栄光への道

センジユの母イースタンは、国営競馬で通算13勝を挙げた名牝です。その全兄にはダイイチミネフジ、半弟にはオマタドロツプスがいます。センジユの血統背景には、優れた競走馬の血が脈々と受け継がれており、その才能の片鱗を示唆しています。センジユの活躍は、血統の重要性を改めて示すものとなりました。

センジユは、競走馬としての類まれな才能と不屈の闘志、そして種牡馬としての卓越した繁殖能力によって、アングロアラブの歴史に不滅の足跡を残しました。その名声は、これからも語り継がれ、後世の競走馬たちに大きな影響を与え続けるでしょう。

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