セントロサウルス

セントロサウルスについて

セントロサウルス（学名: Centrosaurus）は、約7500万年前のカンパニアン期に北アメリカ大陸に存在した角竜の一種です。この恐竜は、特にカナダのアルバータ州で大量の化石が見つかっており、群れを形成して生活していたと考えられています。セントロサウルスはケラトプス類に分類される恐竜の中でも、特に有名な存在です。

生息地と発見

セントロサウルスの化石は、主にアルバータ州の白亜紀の地層から発掘されています。その中でも、州立恐竜公園はこの恐竜の重要な発見地であり、多様な角竜の化石が出土しています。最初に発見されたのはローレンス・ラムによってで、場所はレッドディア川沿いのダイナソーパーク累層でした。

追加のボーンベッドが発見され、特にヒルダの近くで見つかった「ヒルダ・メガボーンベッド」は、他の恐竜のボーンベッドと比べても最大のものとされています。科学者たちは、セントロサウルスが大規模な群れを形成し、洪水により多くが亡くなった結果としてこれらの化石が残っていると考えています。

形態と特徴

セントロサウルスは、全長約6メートルで比較的中程度の大きさを持つ恐竜ですが、強靭な体つきが特徴です。鼻先には1本の角があり、その形状は個体によってさまざまに異なることが知られています。後頭部には短いフリルがあり、その縁には骨質の棘が並んでいます。また、フリルの後端には独特の鍵型に湾曲した一対の骨があります。これらの特徴は、恐竜が成長するにつれて変化していったと考えられています。

名前の由来と混乱

セントロサウルスという名前は、古代ギリシャ語で「尖ったトカゲ」という意味ですが、当初は鼻の上の角ではなくフリルのホーンレットに由来しています。また、「Centrosaurus」という名称が別の動物に先に使われたため、新たに「エウセントロサウルス」という名前が付けられました。しかし、これによりCentrosaurusとEucentrosaurusの両方が有効名となってしまい、混乱が生じることがあります。日本では「セントロサウルス」という名称が一般的に使われています。

分類と系統

セントロサウルスは、角竜類の中でセントロサウルス亜科の典型的な代表として位置付けられています。この亜科には、スティラコサウルスやパキリノサウルスも含まれており、これらはセントロサウルスに近縁な恐竜とされています。1996年には、古生物学者ピーター・ドッドソンがセントロサウルスとスティラコサウルスおよびモノクロニウスの間に明確な差異を見出しました。

研究が進む中で、C. nasicornusと呼ばれる新種が記載されましたが、これはC. apertusの同物異名である可能性が示唆されています。また、この種がスティラコサウルス・アルベルテンシスの直系の祖先であることも考えられています。

最後に

セントロサウルスは、その特異な形態と発見の歴史を通じて、白亜紀の大地を支配した角竜の一員として多くの科学者や恐竜ファンから愛されています。それらの化石は、恐竜の進化や生態を理解する上で非常に重要な手がかりを提供しています。

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