ダイビル本館

ダイビル本館の概要

ダイビル本館は、大阪市北区の中之島3丁目に所在する高層ビルで、2013年に竣工しました。この建物は、ダイビル、関西電力、関電不動産の3社による共同開発の一環として建設されました。工事は2010年に始まり、完成は2013年2月28日でした。着工当初は「中之島ダイビル・ウエスト」という名称が仮称として使われていましたが、2011年4月に正式に「ダイビル本館」と名付けられました。

歴史的背景

ダイビル本館を建設するために、新たに高層ビルが建てられることになった背景には、1926年に設計された旧ダイビルの存在があります。旧ダイビルはネオ・ロマネスク様式の建物で、渡辺節によって設計されました。このビルは、神戸の商船三井ビルと並んで、大正期の貴重なオフィスビルとして現存しています。

しかし、旧ダイビルは老朽化が進行しており、地域の土地利用を見直す必要がありました。そのため高層buildingへの建て替えが発表され、歴史的建築物の保存に関する議論を引き起こしました。旧ビルに入居していた企業やテナントは、中之島ダイビルに移転し、解体が行われました。

建物の特長

新設されたダイビル本館には、旧ダイビルの外装に使用されていたレンガの約80%と、石材の装飾品が再利用されています。これにより、近代建築として評価の高い外観やエントランスホールが見事に再現されています。内部には商業施設、カフェテリア、貸会議室が設置されており、上層階はオフィススペースとして利用されています。特に、大林組大阪本店がメインテナントとして入居している点が特徴的です。

また、ダイビル本館の西側には「中之島四季の丘」が整備されており、これは関電不動産との共同プロジェクトで進められました。この取り組みは2015年に日本建設業連合会のBCS賞を受賞し、さらに「生きた建築ミュージアム・大阪セレクション」にも選定されています。

中之島3丁目共同開発

ダイビル本館は中之島3丁目共同開発の一環として位置づけられています。この開発は、以下の3つのフェーズに分かれています。
1. 第一期（2004年完成）: 旧関西電力中之島変電所の跡地に関電ビルディングが建設され、関西電力の本店が移転。
2. 第二期（2009年3月完成）: 旧関電ビルディング跡地に中之島ダイビルが建てられ、ダイビル本社などのテナントが移転。
3. 第三期（2013年3月完成）: 旧ダイビルを解体し、ダイビル本館が完成しました。

交通アクセス

ダイビル本館へのアクセスは良好で、京阪中之島線の渡辺橋駅が北側に隣接し、直接つながる予定です。また、Osaka Metroの四つ橋線肥後橋駅からも徒歩6分でアクセスできます。

周辺施設

このエリアには、国立国際美術館や大阪市立科学館、ほたるまちやNTTテレパーク堂島など、公共施設が豊富に存在し、非常に利便性が高い立地となっています。

まとめ

ダイビル本館は、現代の高層ビル業態に歴史的価値を取り込むことを意識した建築物です。地域再開発における重要なシンボルとして、多くの人々に利用されており、そのデザインと機能性が高く評価されています。

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