ダノンの概要
ダノン(Danone S.A.)は、
フランスに本社を置く多国籍
食品企業で、
ヨーグルトやミネラルウォーター、シリアル、
ビスケットなど、多彩な商品を世界中で製造・販売しています。ユーロネクスト・
パリに上場しており、その影響力は国境を越えて広がっています。企業の起源はガラス製造にあるBSN(Boussois-Souchon-Neuvesel)で、1981年にダノンを傘下におさめ、1994年に社名をダノンに改名しました。
名前の由来
ダノンという名前は、創業者アイザック・カラッソの子、ダニエルの
カタルーニャ語起源の愛称「ダノン」から来ています。この親しみやすい名称は、親子の絆を反映しています。
企業の歴史
創業から戦争までの道のり
ダノンは
1919年、
バルセロナに設立された小さな
ヨーグルト工場に端を発します。当初はアイザック・カラッソが経営していましたが、10年後には
フランスに工場を開設し、第二次世界大戦中はアメリカに移転してダノン・ミルク(Dannon Milk Products Inc.)を設立しました。その後、1959年にベアトリス・フーズに買収され、1981年にはBSNに属することになりました。
BSNとの合併
1958年、アントワーヌ・リブードがガラス工場を相続し、BSNを設立。ダノンとの合併は1973年に実現し、以降ダノンはBSNの一部として成長を続けました。この期間中、BSNは多様な事業分野へ進出し、1981年にダノンを買収しました。
グローバル化と再編
1990年代には、BSNが急速なグローバル化を進め、新たな市場へ進出しました。1994年に社名をダノンに変更し、アイデンティティを一新しました。以降、企業の集中と成長は続きましたが、業界内外の様々な挑戦を乗り越える必要もありました。
近年の取り組み
最近では、2022年にロシア事業を売却する意向を示し、2023年にはロシア政府がダノン・ロシアの株式を管理することを発表しました。このような動きは、企業が国際的な数々の政治経済情勢にどう対応していくかを物語っています。
日本市場への進出
ダノンは1980年代より日本市場にも進出しています。最初は味の素と折半出資で設立された「味の素ダノン
株式会社」を記念し、1992年には
カルピスと提携して「
カルピス味の素ダノン
株式会社」として知られるようになりました。2007年には完全子会社化し、「
ダノンジャパン株式会社」として現在に至ります。さらに、エビアンや
ボルヴィックといったブランドも日本市場で展開されており、消費者に親しみを持たれています。
まとめ
ダノンは
食品業界で長年にわたり成功を収めてきました。その成長の背景には、企業の柔軟な対応力と、時代の流れに合わせた戦略的な再編がありました。今後も健康志向の
食品提供者として、世界中での影響力を持ち続けることが期待されています。