ダークダックス

ダークダックス (DARK DUCKS)

ダークダックスは、1951年に結成され、2016年まで活動していた日本の男声合唱団で、特にそのメンバー全員が慶應義塾大学経済学部出身であることが特徴です。グループ名の表記は「ダーク・ダックス」ともされ、活動期間中には多くのヒット曲を生み出しました。

来歴と活動の始まり

1940年代後半、慶應義塾大学の男声合唱団ワグネルソサエティに所属していたメンバーたちが、1951年のクリスマスパーティーで「ホワイト・クリスマス」をあわせたのがグループ結成のきっかけとなりました。最初は3人だったメンバーは、後に4人編成へと成長し、ジャズや黒人霊歌を中心に活動を開始しました。

その後、ダークダックスはオリジナル楽曲やロシア民謡、唱歌、さらには山の歌に至るまで、さまざまな音楽ジャンルに挑戦し、多くの名曲を生み出しました。1957年には「ともしび」というロシア民謡がヒットし、彼らの人気を不動のものにしました。特に、同年には異例の年6枚のアルバムをリリースし、コーラスブームを巻き起こしました。

メディアでの活躍と国際交流

ダークダックスのメディア出演歴には、第9回NHK紅白歌合戦への出場が含まれ、以後1971年までに14回連続出場を果たしました。また、世界各国での音楽活動も行い、特にソビエト連邦には何度も演奏旅行を行い、高い評価を得ました。

重要な公演やイベントでは、デューク・エイセスやボニージャックスとの共演があり、1973年には東京での「ビッグ3夢の競演」も成功させました。これらの共演は、コーラスグループとしての連携を深める契機となりました。

メンバーの変遷とトリオでの活動

1997年、メンバーの佐々木行（マンガさん）が一過性脳虚血発作で倒れた後は、代わりに新たなメンバーを採用することなく、残った3人のメンバーで活動を続けました。引き続き、2010年には高見澤宏（パクさん）が療養を余儀なくされ、「ダークダックスwithしゅうさえこ」という新たな形態で活動を続けました。

業績と受賞歴

1987年には、最も長い間同じメンバーで活動しているコーラスグループとしてギネス世界記録に認定され、1993年には紫綬褒章を受章しました。グループの人気は、数千曲にも及ぶレパートリーに裏打ちされており、古くからの日本の唱歌からオリジナルの楽曲まで幅広く歌い上げてきました。

死去と活動の総括

2016年には、喜早哲（ゲタさん）や佐々木行を含むメンバーが相次いで亡くなる中、残った遠山一（ゾウさん）も2023年に93歳で死去し、これによりダークダックスの歴史に幕が下ろされました。また、ダークダックスの足跡を今に伝える「ダークダックス館林音楽館」も設立され、その功績は永遠に記憶されることでしょう。

ダークダックスの音楽は、今も多くの人々に愛され続けており、彼らの活動は日本の音楽シーンに大きな影響を与えました。

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